【第1期B.W.P王者決定戦カバレージ(随時掲載)】
2014年9月20日 TCG全般第2R イトウケンシロウVSイトウサトル
http://www.baburusu.com/BWP01_round2.html …
第3R オオクボマイVSカワサキヒロタカ
http://www.baburusu.com/BWP01_round3.html …
是非ご覧下さい!(カルパチ)
http://www.baburusu.com/BWP01_round2.html …
第3R オオクボマイVSカワサキヒロタカ
http://www.baburusu.com/BWP01_round3.html …
是非ご覧下さい!(カルパチ)
【第1期B.W.P王者決定戦カバレージ掲載(随時掲載)】
2014年9月16日 TCG全般9/14(日)に行った王者決定戦のイントロダクション
http://www.baburusu.com/BWP01_intro.html …
第1R カワサキヒロタカ VS モロフジタクマ
http://www.baburusu.com/BWP01_round1.html …
是非ご覧下さい!(カルパチ)
【ばぶるす通販部より『タルキール』シングルカード予約開始のお知らせ】
2014年9月14日 TCG全般BOX・コンプリートセットも好評受付中です!
もちろん注文して店頭で受け取りもO.K!
予約枚数に限りがありますので、気になるカードはお早めにどうぞ!
→http://www.baburusuonline.com
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予約枚数に限りがありますので、気になるカードはお早めにどうぞ!
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【第1期B.W.P結果速報】
2014年9月14日 TCG全般ポイント上位者16名によるトーナメント戦を駆け抜けたのは、迷路の終わりデッキを駆るイトウサトルさんの優勝です!
来期GPの往復旅券獲得おめでとうございます!
本選での活躍を期待しましょう!
参加頂いた皆様お疲れ様でした!来週はいよいよプレリリースですよ。
宜しくお願い致します。
来期GPの往復旅券獲得おめでとうございます!
本選での活躍を期待しましょう!
参加頂いた皆様お疲れ様でした!来週はいよいよプレリリースですよ。
宜しくお願い致します。
【プロツアー『Dewey』予選予約開始】
2014年9月8日 TCG全般10/5日(日)開催のPTQの予約受付を開始致しました。
HPの予約フォームから申し込み頂くか、店頭での申し込みとなります。
定員に限りがありますのでお早めのご予約をお願い致します!
http://www.baburusu.com/index.html
【第1期B.W.P/上位者発表!!】
2014年9月1日 TCG全般集計期間:6月1日から8月31日
ポイント同率は50音順・敬称略
1st タカハシ ユウト 97P
2nd カワサキ ヒロタカ 96P
スエマツ タカアキ 96P
4th イトウ ケンシロウ 94P
5th カネガエ カズヨリ 80P
6th ノグチ タカフミ 76P
7th ヨシダ コウキ 75P
8th ハマ キリト 74P
9th イトウ サトル 67P
サキヤマ ダイキ 67P
11th イシハラ タカシ 63P
12th ナカゾノ コウヤ 57P
13th オオクボ マイ 56P
テラシマ リョウタ 56P
15th モロフジ タクマ 52P
16th ソノダ カズキ 50P
17th マツムラ トシミ 49P
18th マシマ ミツハル 46P
19th カワハラ リョウタ 41P
トモムラ ヒトシ 41P
ヤマグチ キョウヘイ 41P
上位16名による大会を9月14日に行います。
上位16名のなかで当日都合により参加出来ない方がいる場合、繰り上がりでポイントの
高い順に参加資格を得ます。(その場合はこちらから対象者に連絡します)
参加可能の確認を全員に今週中に行います。それ以降で参加できなくなった場合は1回戦を不戦敗とし、対戦相手の方は不戦勝となります。
※9/1現在で7thのヨシダさんが都合により不参加との連絡を頂いているので現時点では
17thの マツムラ トシミさんまでが参加資格があります。
対象者の方で参加が不可能になった場合ご連絡を頂けると助かります。
大会開催案内は別途お知らせ致します。
追記:同率の点数の場合はトーナメント表作成時に、運営側がランダムで順位を決定させて頂きます。
ポイント同率は50音順・敬称略
1st タカハシ ユウト 97P
2nd カワサキ ヒロタカ 96P
スエマツ タカアキ 96P
4th イトウ ケンシロウ 94P
5th カネガエ カズヨリ 80P
6th ノグチ タカフミ 76P
7th ヨシダ コウキ 75P
8th ハマ キリト 74P
9th イトウ サトル 67P
サキヤマ ダイキ 67P
11th イシハラ タカシ 63P
12th ナカゾノ コウヤ 57P
13th オオクボ マイ 56P
テラシマ リョウタ 56P
15th モロフジ タクマ 52P
16th ソノダ カズキ 50P
17th マツムラ トシミ 49P
18th マシマ ミツハル 46P
19th カワハラ リョウタ 41P
トモムラ ヒトシ 41P
ヤマグチ キョウヘイ 41P
上位16名による大会を9月14日に行います。
上位16名のなかで当日都合により参加出来ない方がいる場合、繰り上がりでポイントの
高い順に参加資格を得ます。(その場合はこちらから対象者に連絡します)
参加可能の確認を全員に今週中に行います。それ以降で参加できなくなった場合は1回戦を不戦敗とし、対戦相手の方は不戦勝となります。
※9/1現在で7thのヨシダさんが都合により不参加との連絡を頂いているので現時点では
17thの マツムラ トシミさんまでが参加資格があります。
対象者の方で参加が不可能になった場合ご連絡を頂けると助かります。
大会開催案内は別途お知らせ致します。
追記:同率の点数の場合はトーナメント表作成時に、運営側がランダムで順位を決定させて頂きます。
【ばぶるす通販部より】
2014年8月30日 TCG全般いつも通販をご利用頂き誠にありがとうございます。
この度、クロネコwebコレクトによる、クレジットカード払いをご利用頂ける様になりました。
詳しくは→http://baburusuonline.ocnk.net/help
今後も登録商品数を増やしていきますのでどうぞ宜しくお願い致します!
この度、クロネコwebコレクトによる、クレジットカード払いをご利用頂ける様になりました。
詳しくは→http://baburusuonline.ocnk.net/help
今後も登録商品数を増やしていきますのでどうぞ宜しくお願い致します!
【カードショップばぶるす BOX争奪杯】
2014年8月18日 TCG全般
こんにちはカルパチです。
グランプリ神戸・2014まであと一週間を切りました。PTQやGPT等、各地でモダン熱が盛り上がってきましたね!
ばぶるすでも先日、最終調整も兼ねてモダンフォーマットでBOX争奪杯を行いました。
参加者29人・スイスラウンド5回戦
TOP8
・親和 4
・青白赤(トリコ)コントロール
・緑白黒《出産の殻》
・《死せる生》
・赤単タッチ白黒バーン
という結果でした。
なんと「親和」が4人!当日のデッキの中で一番の勝ち組となりました。元々の強さに加え、5回という短期決戦ではその爆発力を遺憾なく発揮できるのが強みですね。
予選ラウンドでは他にも《欠片の双子》、黒緑白ジャンク、白黒トークンなどが人気のアーキタイプでした。
そしてシングルエリミネーションののち、決勝は《死せる生》VSトリココントロールという対クリーチャーデッキ同士の戦いになりました。
親和デッキも、さすがに除去の嵐や《石のような静寂》には沈黙せざるをえないようですね。
結果は2戦とも《大爆発の魔道士》で相手のマナベースを攻めきった、《死せる生》を駆るサトウ リンさんの優勝となりました。(グランプリ直前のためデッキリストは非公開です)
グランプリ本戦でもぜひ健闘してほしいですね!
---------------
ところで、カードショップばぶるすも他の店舗やコミュニティに対抗して 写真のようなTシャツを作ってしまいました!グランプリにも刺客を送り込んでいくので要注意ですよ~。
それでは皆さん、グランプリ神戸を全力で楽しみましょう!行けない人はばぶるすに観戦しにぜひお越しください!
神戸でばぶるすTを着た僕と握手☆
グランプリ神戸・2014まであと一週間を切りました。PTQやGPT等、各地でモダン熱が盛り上がってきましたね!
ばぶるすでも先日、最終調整も兼ねてモダンフォーマットでBOX争奪杯を行いました。
参加者29人・スイスラウンド5回戦
TOP8
・親和 4
・青白赤(トリコ)コントロール
・緑白黒《出産の殻》
・《死せる生》
・赤単タッチ白黒バーン
という結果でした。
なんと「親和」が4人!当日のデッキの中で一番の勝ち組となりました。元々の強さに加え、5回という短期決戦ではその爆発力を遺憾なく発揮できるのが強みですね。
予選ラウンドでは他にも《欠片の双子》、黒緑白ジャンク、白黒トークンなどが人気のアーキタイプでした。
そしてシングルエリミネーションののち、決勝は《死せる生》VSトリココントロールという対クリーチャーデッキ同士の戦いになりました。
親和デッキも、さすがに除去の嵐や《石のような静寂》には沈黙せざるをえないようですね。
結果は2戦とも《大爆発の魔道士》で相手のマナベースを攻めきった、《死せる生》を駆るサトウ リンさんの優勝となりました。(グランプリ直前のためデッキリストは非公開です)
グランプリ本戦でもぜひ健闘してほしいですね!
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ところで、カードショップばぶるすも
それでは皆さん、グランプリ神戸を全力で楽しみましょう!行けない人はばぶるすに観戦しにぜひお越しください!
神戸でばぶるすTを着た僕と握手☆
【今週末はGP神戸を店内で観戦!!】
2014年8月18日 TCG全般ちょっと枯れてました(挨拶)
神戸に行かれる地元プレイヤー達を一緒に応援しよう!
ニコニコ生放送を土日は終日モニターで観戦出来ます。
今週末もMTGは、ばぶるすで決まり!!
スタン・モダンの定例大会は通常通り行います。
今週も宜しくお願い致します。
神戸に行かれる地元プレイヤー達を一緒に応援しよう!
ニコニコ生放送を土日は終日モニターで観戦出来ます。
今週末もMTGは、ばぶるすで決まり!!
スタン・モダンの定例大会は通常通り行います。
今週も宜しくお願い致します。
【M15BOX争奪戦結果報告】
2014年7月28日 TCG全般7/27(日) 5回戦+SE
参加者24名で行われた争奪戦は
トリコロールコントロールを駆る イトウケンシロウさんの優勝でした!
おめでとうございます!
相手の召喚する神を次々と変化/点火して滅却していましたよ。
改めていいスペルだと思いました。
暑い中ご参加頂いた皆様お疲れ様でした!
GP台北&松山PTQ遠征勢の方々もお疲れ様です。
今週も宜しくお願い致します。
参加者24名で行われた争奪戦は
トリコロールコントロールを駆る イトウケンシロウさんの優勝でした!
おめでとうございます!
相手の召喚する神を次々と変化/点火して滅却していましたよ。
改めていいスペルだと思いました。
暑い中ご参加頂いた皆様お疲れ様でした!
GP台北&松山PTQ遠征勢の方々もお疲れ様です。
今週も宜しくお願い致します。
地雷王召集!「基本セット2015」発売直前プレビュー(カルパチ)
2014年7月17日 TCG全般こんにちはカルパチです。発売目前で盛り上がる「基本セット2015」ですが、プレリリースでは皆さんお目当てのカードは引き当てられたでしょうか?
本日は「福岡mtg界のご意見番」「九州の地雷王」ことタカギ タケシ氏(※1)を招いてレビューをお送りしたいと思います!
なお、前回のGPT神戸に参加した皆さんにもアンケートで意見を頂いており、それを参考にしながら地雷王に解説をお願いしました。
※1地雷王…福岡mtg界の古豪。【グランプリ北九州09】TOP8他、プロツアー出場経験多数。最近はぷよぷよクエストにはまっている。
カルパチ(以下カ)「地雷さん、今日はよろしくお願いします」
地雷王(以下地)「ほい、よろしく」
カ「いよいよ『基本セット2015』が発売間近に迫っていますね。まずはこのセットの印象についてお願いします!」
地「えらいアバウトな聞き方やな・・・まあ、パッと見て派手な印象が無いね。重いところが多いし、低マナ域に強いカードが少ない。 スタンはともかくレガシーやモダンで使えそうなカードは少ないイメージ」
カ「なるほど」
地「だから次期スタンダード(「ラヴニカへの回帰」~「基本セット2015」)は今より遅い環境になるんじゃないかな、と思ってる。特にスタンダードだと重いパワーカード使い得みたいな部分あるしね」
カ「ふむふむ、 マナコストが高くてもカードパワーの高いものを使っていくのが良いということですね。では、その遅い環境の中で地雷さんの一押しのカードは何かありますか?」
地「そうね…
カ「確かに『ラヴニカへの回帰』ブロックが落ちたら使える他の確定全体除去は《宿命的報復》《全希望の消滅》《集団の石灰化》だけになるかもしれませんしね」
地「モダンの『トロン』(※2)デッキにも入るかもしれんし、ラヴニカが落ちるまでに集めた方がいいかもしれんなあ」
カ「ありがとうございます。それでは、次に『基本セット2015』のカードについて、ばぶるすに来店したお客さんたちからいろいろ意見を聞いているので、それについての評価をお願いします」
地「んむ」
※2トロン…《ウルザの塔》等、「トロン」と呼ばれる土地を並べて高速で無色マナを大量に出すデッキ。《解放された者、カーン》が3ターン目に出たりする。
・スタンダード編
■《小走り破滅エンジン》
カ「事前アンケートでは10人近くの方が『このカードに期待している』と答えたわけですが、そのへんいかがでしょう」
地「確かに。弱いことは書いてないし見た目通り強いよね」
カ「6マナと重いですけど現状のデッキに入るんでしょうか?」
地「緑ミッドレンジやビッグマナ系の最後の一押しに使えるんじゃないかな。除去されても直接本体にダメージが入るのも良い。《嵐の息吹のドラゴン》に続けて出したりしたら相当えぐい」
カ「除去されてもされなくてもゲームを決めてくれますね」
地「あと、《太陽の勇者、エルズペス》に対抗するためにデザインされている感じはするね。トークン3体残して一方的に倒すか、マイナス能力起動でも1対1交換を強いれる。エルズペスは今でもトップメタの一角だし、アンチカードとして次環境では結構見るカードだと思うよ」
カ「どんなデッキにも入れられますし、エルズペスに手をこまねいている人は是非使いましょう!」
■《世界を目覚めさせるもの、ニッサ》
カ「ゼンディカーから我らがニッサちゃんが帰ってきたゾ☆ってことですが、かなり強化されてますね。これも人気のカードだゾ☆」
地「…これもまた緑ミッドレンジ系に入るカードかな。『やや選択肢が増えた緑の《槌のコス》』(※3)みたいなもので、他のカードを使わなくても単体でもゲームを決められる力がある」
カ「斬新な例えですがなんとなくわかります。コスは強かったですもんね」
地「ただ、2番目の能力をフルに使えないとちょっと弱いから、緑単色に寄せないとちょっと厳しいかもしれんね。むしろコンボ寄りの緑単とかの方が良いかもしれん」
カ「《ニクスの祭殿、ニクソス》使うようなデッキとも相性良さそうですし、期待できますね」
※3槌のコス…《ミラディンの傷跡》のプレインズウォーカー。土地のアンタップ・クリーチャー化などニッサと共通点が多いが、関連性は不明。ごつい体の割に目がキュート。
■《召喚の調べ》
地「スタンダードだと相方がいないんじゃない?1枚差しのカードをたくさん入れるとデッキ自体が薄く弱くなっちゃうしね。環境が変わってカードの選択肢が増えれば強いカードではあるね」
カ「スタンのカードプールだと運用しにくいってことですか。再録されて値段もずいぶん下がった感じがします」
地「でも実際にモダンでも《出産の殻》デッキ(※4)なんかで実績残してるし、パックが剥かれても価格がこれ以上下がることはないと思う。むしろ発売したタイミングが買い得やな」
カ「新しく殻デッキを組むのにも欲しいカードですしね」
※4出産の殻デッキ…緑白の優秀なクリーチャーに加え《出産の殻》によるアドバンテージを生かすコンボ系ビートダウンデッキ。1差しのリストが多いので《召喚の調べ》もよく使われる。リストを書くのが面倒。
■《頂点捕食者、ガラク》
地「さすがに強いな…いやーしかし重い」
カ「コストが重いカードは使い得じゃないんですか?」
地「これもやけど緑ミッドレンジ系に1枚くらいなら入る感じかな。イニストラード~ラヴニカ期の『ジャンドミッドレンジ』の時のように、消耗戦の後にトップデッキ勝負になると強い。本当に1枚でゲームに勝てちゃうからねえ」
カ「これだけ重くても採用できる強さってことで」
地「逆に7マナで良かったと思う。5マナとか6マナだと他に選択肢があって運用しづらいこともあるし。デッキに何枚も入るカードじゃないけど、1~2枚あって損はないと思う」
カ「ここまでの人気カードは地雷さんの言うように緑ミッドレンジ系のデッキで得たものが多いですね。他のデッキは強化されないんでしょうか?」
地「さすがにんなこたあない。まあでも明確に強化されそうなのは緑って事やな」
カ「他のもみていきましょう」
■《ギルドパクトの体現者、ジェイス》
地「あんまり強くはないけれども、さっきも言ったように環境が遅くなるなら十分選択肢としてはありやね。即マイナスしても忠誠度が残るのも良い。みんな最近のジェイス(《思考を築く者、ジェイス》《記憶の熟達者、ジェイス》)の強さに麻痺してるかもしれないけど、あれもすごく強いだけでこれくらいでも普通に使えるよ」
カ「即プラスすると忠誠度6ですし見た目以上に固いです。ジェイスといえば《精神を刻む者、ジェイス》とかも懐かしいですね」
地「あれは壊れとる。禁止クラスのカードやから」
カ「(泣)」
■《不動のアジャニ》
カ「この環境3体目となるアジャニです。《黄金のたてがみのアジャニ》みたいなマイナス能力もついてますね」
地「他のプレインズウォーカーの忠誠度を上げるのは今までになかったし、相手の計算を狂わせられる。期待が持てるカードの一枚。《群れの統率者アジャニ》と違ってプラスがあまり強くないので、ビートダウンで使うよりはミッドレンジからコントロール系のデッキの方がいいかもね」
カ「アジャニ沢山ならべて100点ゲインしつつ猫いっぱい出したいですね」
地「どれか一体しか残らんから・・・」
カ「あ、そっか・・・」
■《テーロスの魂》等の魂サイクル
カ「すんごくアバウトですけどこいつらいかがでしょう」
地「正直これ以上ファッティいるの?って感じ。どれもリミテッドではお化けだけどさ。除去強い環境だから」
カ「一応死んでも一回だけなら能力使えますよ」
地「起動コストが重い割に普通だからなあ。一応《イニストラードの魂》はミラーでも強いから黒単に入る可能性はある。使い方はガラクとおんなじで入れても1~2枚だろうけどあくまで選択肢としてあるだけで、積極的には使いたくないかな」
カ「《小走り破滅エンジン》みたいな強いカードも一緒に出ちゃいましたしね。メタが変われば一向の余地はあるかな」
・モダン・レガシー編
■《静翼のグリフ》
地「モダン用?現状のメタでも《出産の殻》《欠片の双子》デッキや《瞬唱の魔道士》に効くし、《倦怠の宝珠》と違ってクリーチャーだからメインボードに入れられるのも嬉しい」
カ「トップメタのデッキに効くってのは環境変えてくれそうですね」
地「ただ、何のデッキに入れるかってのは判断が難しい。《レオニンの裁き人》や《エイヴンの思考検閲者》を使用した『ヘイトベアー』(※5)に入るかも知れないけど、《ちらつき鬼火》辺りとディスシナジーだし試してみないとわからないかな」
カ「今は約600円(7/18現在)とかですけど、値段上がると思いますか?」
地「需要が見つかればね。すぐ上がるタイプのレア」
※5ヘイトベアー…上記の2枚と《スレイベンの守護者、サリア》《幽霊街》《地盤の際》などを利用し相手の行動を妨害するウィニー系のデッキ。それ以外にも《修復の天使》《ちらつき鬼火》などスペックの高い飛行クリーチャーでビートダウンする勝ち筋もある。
■《再利用の賢者》
カ「戦場にでた時に《帰化》が撃てます。3マナと軽い」
地「《調和スリヴァー》や《ヴィリジアンのシャーマン》に謝ってほしいスペックだね。スタンダードでも《拘留の宝球》《クルフィックスの狩猟者》《地下世界の人脈》とかかなり割れる対象多いし、モダンでも《出産の殻》や親和に効くし間違いなく使われるでしょ」
カ「レガシーのエルフデッキでもとりあえず入れて損はないですね。これだけ幅が広いならメインボードでも見かけそう」
■《主任技師》
カ「キナ臭いカードですが…これはモロフジさん(※6)も推してました」
地「これありきでデッキを組もうとするとガタガタになるし、2枚引いちゃっても効果が重複しないから微妙かもしれんなあ。親和にもこれを入れてまで出したい重いクリーチャーがいるかというと…うーん」
カ「本人にも話聞きたかったんですが、早々に帰っちゃいましたんでまた今度飲みの席ででも」
地「アルコールいるような話って徹夜コンボじゃねーか!(嬉)」
※6モロフジさん…諸藤拓馬氏。注目カードについて聞くとこれと《小走り破滅エンジン》をうれしそうに挙げてくれた。
■《地割れ潜み》
カ「イカちゃんでゲソ!」
地「(完全に無視)青い割にクリーチャーとしての質は良いよね。出して《渦巻く知識》撃っていきなり3パンプアップとかは誰でも考え付くと思う。除去耐性もついてるしこれこそ下の環境、って感じで活躍するポテンシャルはある」
カ「昔《知識鱗のコアトル》ってのが一瞬レガシーで使われてましたけど、一応除去耐性もついてますしやれそうでゲソ」
地「農場送り(《剣を鍬に》)にならないといいがな」
・相方次第でワンチャンス?
■《発生器の召使い》
地「いいカードやね。ロマンが詰まっているし、普通のマナ加速としても優秀」
カ「しぶい動きをしそうですね。かといってこれに除去を撃つのもためらいます」
地「現状なら《カロニアのハイドラ》とのコンボができる。3ターン目に8点、4ターン目に16点はさすがに強そうやな」
■《放浪の吟遊詩人、イーサーン》
地「テキストが長くてよく見てなかったけど普通に強いな。まあ主に《出産の殻》でだけど。追加の殻としても良いし、殻からこいつを持ってきて長期戦するパターンもある。若干使いにくいとは思うけど、色々運用を考えたくなるカードではあるな。イケメンだし」
カ「それ、後ろにいるやつが本体ですよ」
地「マジか」
※嘘です
■《無駄省き》
カ「スタンダードだとちょっと相方がいないかもしれませんけど、モダンやレガシーとかだと強そうじゃないですか?《小悪疫》とか《ヴェールのリリアナ》とか」
地「単体で使って強いカードじゃないから、これこそ相方探さんといかんな」
カ「できれば沢山並べて多めに捨てさせたいですね」
地「相手のハンドがなくなると使えなくなるのも考えないと」
カ「《囁く狂気》とか、モダンだと《悲しげな考え》とか?」
地「なんかきな臭いカード名が出てきたな・・・」
■《強引な採掘》
カ「これは僕いちおしのカードなんですけど」
地「ほう」
カ「マナを使わずにカードを引けるあたり《ネクロポーテンス》彷彿としませんか?」
地「土地サクッとるやないか」
カ「でもターンが帰ってきたら最大6ドローですよ。さすがにネクロでしょ」
地「何言っとるかわからんけど、確かに可能性は感じるな。相方として墓地利用だったり低マナ域のコンボが増えたらドローエンジンとして使えるかも」
カ「僕考えたんすよ。これを《果敢な泥棒》で相手に《寄付》したら懐かしの『ネクロドネイト』コンボです!まず《アクロスの木馬》を相手に渡して次にそれを《タッサの二股槍》と交換し《強引な採掘》を渡せばロックの完成です!すごく強そうでしょ?」
地「・・・・・(あまりのセンスの良さに絶句)」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
カ「新カードについての解説ありがとうございました。ついでにもう1つ、トーナメントに参加された方に『現スタンダード環境についての最強カード』についてアンケートを行いました。結果、こんな感じになってます」
地「ほう、どれどれ」
(有効票 32票)
《スフィンクスの啓示》 6人
《変わり谷》6人
《群れネズミ》5人
《思考囲い》5人
《太陽の勇者、エルズペス》3人
その他、《霊異種》《幽霊議員オブゼダート》《鍛冶の神、パーフォロス》等
地「…おう、せやな」
カ「妥当ってことですか」
地「だいたいこんなもんだとは思うけどな。特にトップ5枚。強さに関しても《変わり谷》と《エルズペス》は相応の効果だからまだわかるんだけど、他はほんとに理不尽」
カ「《囲い》はゲームプラン崩壊しますし、《啓示》はそれまでの努力が無駄になりますし。ネズミは除去できなかったらおしまいですしね」
地「そうね、ネズミは特にやばい。このラインナップにクリーチャーが入っているのがそもそもおかしいし。ネズミ使い続けてたらみんなマジック上手くならないよ?」
カ「辛口なコメントですね・・・ラヴニカが落ちても次環境にも残る《囲い》とはしばらく付き合わなきゃないのが辛いですね」
地「《囲い》だけなら考える部分は多いからいいんだけどね。《囲い》→除去落とす→《ネズミ》ってパターンだけが本当にダメ」
カ「僕も主にされる側なんで・・・これに加え《変わり谷》っていう最強の一角を3枚も使えるんだから、黒単強いのも納得ですね」
地「ほんとそうな」
カ「今日は本当にありがとうございました。また機会があったらよろしくお願いします」
地「おうお疲れ。あと最後に言いたい奴がいてさ、」
カ「?」
地「こいつこいつ(《脱走魔術師》を指さしながら)」
カ「…?」
地「なぜ《さまようもの》じゃなかったのか?と俺は声を大にして言いたいね。せっかく新枠になるんだしさ。おんなじスペックでもこいつとさまようものとは天と地ほどの差が…」
カ「(・・・・・・《ゴブリンのドカーン物取扱者》は?)」
(この後《地雷トークン》を大量に渡す事を約束し帰っていただきました)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
新規カードレビューいかがでしたでしょうか?今回は数が多いのもあって全カードはレビューができませんでしたが、ここにあるものだけでもデッキ構築の際に参考になれば幸いです。
カードをお求めの際は是非カードショップばぶるすをよろしくお願いします!
カードショップばぶるす・GPT神戸カバレージ決勝※ライター・カルパチ
2014年7月12日 TCG全般決勝
カワサキ(オルゾフコントロール)VSウメノ(黒単コントロール)
普段からばぶるすによく顔を出し、チームメイトや友達とマジックを楽しんでいるカワサキ。 今回は「ばぶるすスタンダード神」ことスエマツとデッキシェアをして決勝まで勝ち上がってきた。「ミスをしないように頑張ります」とのことだが、毎ターン選択肢の多いオルゾフをどう操るかが見どころだ。
対するウメノは相変わらずの好成績で、前々回(カバレージ参照)に次ぐGPT決勝である。前回はスエマツに敗れたリベンジを今ここで果たせるのか。デッキは前と同じ黒単である。
1戦目
先手カワサキが「占術」土地からスタートすると後手ウメノも「占術」土地。2ターン目には《群れネズミ》を鏡打ちと全く同じ展開であり、違うのは占術土地の色ぐらいだ。
カワサキは先手の利を生かしウメノの《ネズミ》を《払拭の光》で追放すると、自身のネズミでアタックしウメノに傷を負わせる。
ウメノは返しで《生命散らしのゾンビ》でカワサキの《幽霊議員オブゼダート》を追放する。
これはつまり、手札に《ネズミ》を除去するカードがないということだ。
こうなってしまうと「ネズミゲー」の開始である。カワサキは4枚目の土地として《変わり谷》をセットするとネズミでアタック。これはウメノがノータイムで《ゾンビ》をブロックに回し、ネズミとの相打ちを選択。もちろんカワサキは手札を捨ててネズミを生産する。
ウメノは除去を引けない。《夜帳の死霊》をキャストするが《英雄の破滅》が飛んでくる。
次のターンも《地下世界の人脈》を張るに留まり、その間にカワサキのネズミがどんどん量産されていく。自身2枚目の《ネズミ》を出したターンにはライフが10まで落ち込んでしまっていた。
迎えたカワサキのターン。2体の《ネズミ》と《谷》でアタックし、ウメノは対応で1ドロー、そしてこれがスルーされる。ここでカワサキは最後の手札を切りウメノのライフを0にし…ない。
ウメノの立たせた3マナを気にしているのか、はたまた決勝のプレッシャーなのか。
最後の手札は切られることなく、《地下世界の人脈》を土地に張り付けてエンドとなった。
残りライフ1で九死に一生を得たウメノ。カワサキのエンド前に自身のネズミを量産し、自身のターンは7マナフルオープンでターンを返す。
目の前に現れるであろう4匹のブロッカーを前に、カワサキは頭を抱える。マナは6マナしかなく殴れる《ネズミ》も2匹しかいないのだ。結局ウメノのネズミ1匹に《究極の価格》を撃ち込み、《谷》とともに3体アタック。ウメノもこれに応えネズミ3体でブロックし、場のネズミはすべて共食いしてしまった。
何とか踏みとどまったウメノ、手札に抱えていた3枚目の《群れネズミ》と《アスフォデルの灰色商人》を一気にキャストして5点ドレインを果たす。これはさすがに逆転か…と思われた返しのターン、《人脈》で土地を引き込み、《太陽の勇者、エルズペス》が場に降り立つ。
ゲームはいよいよもって泥沼化の様相を見せる。
《ネズミ》がトークンを噛み千切り、エルズペスには《英雄の破滅》。カワサキも再び《ネズミ》をキャストしお互いがけん制をせざるを得ない状態。しかも両者とも《人脈》によって手札を増やし続けるため、ライフが1点しか減らない状況なのだ。
そうこうしている内に先に減っていたウメノのライフが再び1に。
ウメノ「引きたいなー」
カワサキ「引いてもいいんすよ?」
ウメノ「引いたら楽になれる しこーほーき」
とはいうもののお互いライフは逼迫しており思考放棄は許されない状態。ウメノは手札をめいっぱい使いカワサキが殴れない状態を作り出す。
そして先に泥沼から抜け出したのもまた、ウメノであった。
《アスフォデルの灰色商人》。
カワサキ0-1ウメノ
1本目を落としてしまったカワサキ。あそこでネズミを出しておけば…と悔やむがまだ2ゲーム残っている。ここからの巻き返しなるか。思考放棄をせずに細い勝ち筋を乗り切ったウメノにも賞賛を送りたい。
2戦目
後手となったウメノが《思考囲い》でカワサキの手札を除く。そこにあるのは
《群れネズミ》《脳蛆》《英雄の破滅》《エレボスの鞭》土地2枚というもの。
《ネズミ》を落とさなければゲームが決まりかねないのだが、それ以外も全て強力なカードで占められているためウメノは悩む。「吐きそうだな」と言いながら結局《ネズミ》を落とすことに。
返しでカワサキの《脳蛆》は《生命散らしのゾンビ》《夜帳の死霊》《冒涜の悪魔》というウメノの手札を公開。アドバンテージは取りやすいものの、相手の脅威に対応しにくい手札だ。
ここから《ゾンビ》が追放され、しばらくは《脳蛆》が淡々と攻撃する展開に。
しっかり土地を引き込んだカワサキは5ターン目に最速で《幽霊議員オブゼダート》をキャスト。
ウメノも《冒涜の悪魔》で応えるが、カワサキは《脳蛆》を生贄に捧げて強引にダメージを通していく。戦闘後には《オレスコスの王、ブリマーズ》と《群れネズミ》を一気に送り込み、ウメノの除去1枚だけでは対応できない盤面を作る。
もとより除去を引いていないウメノ。一応《ネズミ》を出してブロッカーとして立たせてみるが、《悪魔》を寝かせてフルアタックしたカワサキの勢力を止められるわけもなく。
カワサキ1-1ウメノ
3戦目
泣いても笑っても最後のゲーム。お互いキープしてみたび《思考囲い》は後手のカワサキから。《群れネズミ》《英雄の破滅》《闇の裏切り》《地下世界の人脈》から《ネズミ》を選択。
3ターン目ウメノは《地下世界の人脈》を張った返しにカワサキは2枚目の《思考囲い》で《闇の裏切り》を落とすと自身の《ネズミ》をキャスト。《英雄の破滅》を使わせ手札の《ブリマーズ》を生かすプランだ。
これは誘導に成功したものの、加えてウメノに《思考囲い》でその《ブリマーズ》を引き抜き、イージーウィンを許さない。仕方なくウメノの土地が寝ている間に《人脈》を《払拭の光》で追放してターンを終了した。
5ターン目はお互いに《地下世界の人脈》を張り合い、しばらくの間除去とクリーチャーが交換されていく。
再び泥沼にはまり始めたと思った矢先、カワサキが除去とともに何気なくキャストした《オレスコスの王、ブリマーズ》。恐る恐る攻撃宣言をしてみると、なんとこれが通る。
つまるところ、ウメノの手札には除去がなくなってしまったのだ。
従者を引き連れた猫の王の攻撃が、《思考囲い》《地下世界の人脈》ですり減ったウメノのライフに深刻な一撃を与える。残りライフはカワサキ11、ウメノ8だ。
ウメノはライフを捧げライブラリーに手を伸ばす。そこに駆け付ける《アスフォデルの灰色商人》。ライフは7-13と逆転するが、殴れるクロックも信心も少ない以上まだカワサキの方が有利と言えるだろう。
カワサキは《強迫》でウメノの手札に《生命散らしのゾンビ》と土地しかないことを確認すると、《ブリマーズ》と猫トークン2体でアタック。猫が1体討ち取られるもウメノのライフを7にする。そしてトップデッキしてきた《幽霊議員オブゼダート》を召喚、次のターンにはゲームを決める構えを見せる。
しかしウメノも負けじと《人脈》でドローしたのちに《灰色商人》の2体目をキャスト。
今度は6点のライフを刈り取ることでカワサキ3-ウメノ10と再びライフは逆転。
お互いが必殺技を連打し、1ゲーム目とは全く異なった派手な空中戦が展開される。
アップキープに《オブゼダート》が2点を吸い取りドロー後にカワサキはしばし逡巡。
そしてすべてのクリーチャーでアタック。
ウメノもこれに応え、《商人》でそれぞれ《オブゼダート》と《ブリマーズ》をブロックして猫トークン2体の攻撃を通し残り6に。手札の《ゾンビ》と合わせ最大8点分のドレインができる状態にして3枚目の《商人》による一発逆転を狙う。
だがしかし、カワサキは戦闘後《胆汁病》《払拭の光》でウメノの信心を0に。
激しい除去とライフとネズミの応酬戦、長かった戦いも今ここに決着。
カワサキ2-1ウメノ
GPT神戸inカードショップばぶるす・優勝者はカワサキヒロタカ!
~GPT神戸メタゲーム分析~
デッキ分布(()内はTOP8)
●赤緑黒ミッドレンジ(ジャンドモンスター) 7(2)
・赤緑白ミッドレンジ 1
・緑白黒ミッドレンジ 1
●黒単コントロール 6(2)
●オルゾフコントロール 6(2)
・赤白黒コントロール 2
●バーン 6
・赤スライ 2
●エスパーコントロール 6
・アゾリウスコントロール 3(1)
・青黒緑コントロール 2
・青黒コントロール 1
・青単(含タッチ白) 2
・赤信心タッチx 2
・《ニヴメイガスの精霊》コンボ 1
・赤黒ミノタウルス 1
・白ウィニー 1
・ゴルガリドレッジ 1
・ナヤ・プレインズウォーカー 1
・白黒人間 1
・赤黒人間 1(1)
――――――――――――――
計 54
各県から遠征もあり、各トップメタの分母が増えているのがわかります。前回GPTシドニーでは少なかった赤緑系のミッドレンジが最大数を占めたのが特徴的です。
よく「黒コンとオルゾフは構成も似ているし、数ではトップではないのか?」と言われますが、僕は厳密的に違うデッキだととらえています。
序盤を除去や手札破壊・あるいは「ネズミゲー」をするという部分は同じですが、中盤から後半にかけての動きは異なったアクションが多いです。
黒単コントロール(以下黒コン)が「信心」を稼ぐためにパーマネントを展開したり《地下世界の人脈》でアドバンテージを取っていくのに対し、オルゾフコントロール(以下オルゾフ)は《太陽の勇者、エルズペス》《ヴィズコーパの血男爵》《幽霊議員オブゼダート》といったフィニッシャーが存在します。これらはカードパワーはさることながら除去耐性も兼ね備えているため、1枚だけで勝てるゲームも少なくありません。そのため中盤以降の黒コンは、相手を倒すためにある程度攻防プランを考えなければならないのに対し、オルゾフは「フィニッシャーまでつなげる」という明確な目的をもってプレイすることができます。この辺りはエスパーやアゾリウスコントロールにも通じる部分があります。
もちろんゲーム展開が変わったりどちらが強いか、ということではありませんので、プレイする時や認識の問題として捉えておくぐらいでいいと思います。
他にも全体を見回すとやはりコントロール・ミッドレンジが隆盛を極めているようですね。
トップメタの一角を占めたバーンデッキが1人もトップ8に残っていいないのを見ても、今のスタンダードでライフを攻めるだけでは厳しいようです。
果たして次期環境では黒系コントロールの牙城を崩すデッキは現れるのか?期待して待ちたいところですね!
さて、この記事があげられるころには皆さんプレリリースを満喫しているころだと思います。そこで次回は特別企画として、「Magic2015」のカードと次期環境についての考察をゲストを交えながらお送りしたいと考えています。
今後はそういった記事もますます充実させていきたいと思いますので、これからもカードショップばぶるすをどうぞよろしくお願いします!
カワサキ(オルゾフコントロール)VSウメノ(黒単コントロール)
普段からばぶるすによく顔を出し、チームメイトや友達とマジックを楽しんでいるカワサキ。 今回は「ばぶるすスタンダード神」ことスエマツとデッキシェアをして決勝まで勝ち上がってきた。「ミスをしないように頑張ります」とのことだが、毎ターン選択肢の多いオルゾフをどう操るかが見どころだ。
対するウメノは相変わらずの好成績で、前々回(カバレージ参照)に次ぐGPT決勝である。前回はスエマツに敗れたリベンジを今ここで果たせるのか。デッキは前と同じ黒単である。
1戦目
先手カワサキが「占術」土地からスタートすると後手ウメノも「占術」土地。2ターン目には《群れネズミ》を鏡打ちと全く同じ展開であり、違うのは占術土地の色ぐらいだ。
カワサキは先手の利を生かしウメノの《ネズミ》を《払拭の光》で追放すると、自身のネズミでアタックしウメノに傷を負わせる。
ウメノは返しで《生命散らしのゾンビ》でカワサキの《幽霊議員オブゼダート》を追放する。
これはつまり、手札に《ネズミ》を除去するカードがないということだ。
こうなってしまうと「ネズミゲー」の開始である。カワサキは4枚目の土地として《変わり谷》をセットするとネズミでアタック。これはウメノがノータイムで《ゾンビ》をブロックに回し、ネズミとの相打ちを選択。もちろんカワサキは手札を捨ててネズミを生産する。
ウメノは除去を引けない。《夜帳の死霊》をキャストするが《英雄の破滅》が飛んでくる。
次のターンも《地下世界の人脈》を張るに留まり、その間にカワサキのネズミがどんどん量産されていく。自身2枚目の《ネズミ》を出したターンにはライフが10まで落ち込んでしまっていた。
迎えたカワサキのターン。2体の《ネズミ》と《谷》でアタックし、ウメノは対応で1ドロー、そしてこれがスルーされる。ここでカワサキは最後の手札を切りウメノのライフを0にし…ない。
ウメノの立たせた3マナを気にしているのか、はたまた決勝のプレッシャーなのか。
最後の手札は切られることなく、《地下世界の人脈》を土地に張り付けてエンドとなった。
残りライフ1で九死に一生を得たウメノ。カワサキのエンド前に自身のネズミを量産し、自身のターンは7マナフルオープンでターンを返す。
目の前に現れるであろう4匹のブロッカーを前に、カワサキは頭を抱える。マナは6マナしかなく殴れる《ネズミ》も2匹しかいないのだ。結局ウメノのネズミ1匹に《究極の価格》を撃ち込み、《谷》とともに3体アタック。ウメノもこれに応えネズミ3体でブロックし、場のネズミはすべて共食いしてしまった。
何とか踏みとどまったウメノ、手札に抱えていた3枚目の《群れネズミ》と《アスフォデルの灰色商人》を一気にキャストして5点ドレインを果たす。これはさすがに逆転か…と思われた返しのターン、《人脈》で土地を引き込み、《太陽の勇者、エルズペス》が場に降り立つ。
ゲームはいよいよもって泥沼化の様相を見せる。
《ネズミ》がトークンを噛み千切り、エルズペスには《英雄の破滅》。カワサキも再び《ネズミ》をキャストしお互いがけん制をせざるを得ない状態。しかも両者とも《人脈》によって手札を増やし続けるため、ライフが1点しか減らない状況なのだ。
そうこうしている内に先に減っていたウメノのライフが再び1に。
ウメノ「引きたいなー」
カワサキ「引いてもいいんすよ?」
ウメノ「引いたら楽になれる しこーほーき」
とはいうもののお互いライフは逼迫しており思考放棄は許されない状態。ウメノは手札をめいっぱい使いカワサキが殴れない状態を作り出す。
そして先に泥沼から抜け出したのもまた、ウメノであった。
《アスフォデルの灰色商人》。
カワサキ0-1ウメノ
1本目を落としてしまったカワサキ。あそこでネズミを出しておけば…と悔やむがまだ2ゲーム残っている。ここからの巻き返しなるか。思考放棄をせずに細い勝ち筋を乗り切ったウメノにも賞賛を送りたい。
2戦目
後手となったウメノが《思考囲い》でカワサキの手札を除く。そこにあるのは
《群れネズミ》《脳蛆》《英雄の破滅》《エレボスの鞭》土地2枚というもの。
《ネズミ》を落とさなければゲームが決まりかねないのだが、それ以外も全て強力なカードで占められているためウメノは悩む。「吐きそうだな」と言いながら結局《ネズミ》を落とすことに。
返しでカワサキの《脳蛆》は《生命散らしのゾンビ》《夜帳の死霊》《冒涜の悪魔》というウメノの手札を公開。アドバンテージは取りやすいものの、相手の脅威に対応しにくい手札だ。
ここから《ゾンビ》が追放され、しばらくは《脳蛆》が淡々と攻撃する展開に。
しっかり土地を引き込んだカワサキは5ターン目に最速で《幽霊議員オブゼダート》をキャスト。
ウメノも《冒涜の悪魔》で応えるが、カワサキは《脳蛆》を生贄に捧げて強引にダメージを通していく。戦闘後には《オレスコスの王、ブリマーズ》と《群れネズミ》を一気に送り込み、ウメノの除去1枚だけでは対応できない盤面を作る。
もとより除去を引いていないウメノ。一応《ネズミ》を出してブロッカーとして立たせてみるが、《悪魔》を寝かせてフルアタックしたカワサキの勢力を止められるわけもなく。
カワサキ1-1ウメノ
3戦目
泣いても笑っても最後のゲーム。お互いキープしてみたび《思考囲い》は後手のカワサキから。《群れネズミ》《英雄の破滅》《闇の裏切り》《地下世界の人脈》から《ネズミ》を選択。
3ターン目ウメノは《地下世界の人脈》を張った返しにカワサキは2枚目の《思考囲い》で《闇の裏切り》を落とすと自身の《ネズミ》をキャスト。《英雄の破滅》を使わせ手札の《ブリマーズ》を生かすプランだ。
これは誘導に成功したものの、加えてウメノに《思考囲い》でその《ブリマーズ》を引き抜き、イージーウィンを許さない。仕方なくウメノの土地が寝ている間に《人脈》を《払拭の光》で追放してターンを終了した。
5ターン目はお互いに《地下世界の人脈》を張り合い、しばらくの間除去とクリーチャーが交換されていく。
再び泥沼にはまり始めたと思った矢先、カワサキが除去とともに何気なくキャストした《オレスコスの王、ブリマーズ》。恐る恐る攻撃宣言をしてみると、なんとこれが通る。
つまるところ、ウメノの手札には除去がなくなってしまったのだ。
従者を引き連れた猫の王の攻撃が、《思考囲い》《地下世界の人脈》ですり減ったウメノのライフに深刻な一撃を与える。残りライフはカワサキ11、ウメノ8だ。
ウメノはライフを捧げライブラリーに手を伸ばす。そこに駆け付ける《アスフォデルの灰色商人》。ライフは7-13と逆転するが、殴れるクロックも信心も少ない以上まだカワサキの方が有利と言えるだろう。
カワサキは《強迫》でウメノの手札に《生命散らしのゾンビ》と土地しかないことを確認すると、《ブリマーズ》と猫トークン2体でアタック。猫が1体討ち取られるもウメノのライフを7にする。そしてトップデッキしてきた《幽霊議員オブゼダート》を召喚、次のターンにはゲームを決める構えを見せる。
しかしウメノも負けじと《人脈》でドローしたのちに《灰色商人》の2体目をキャスト。
今度は6点のライフを刈り取ることでカワサキ3-ウメノ10と再びライフは逆転。
お互いが必殺技を連打し、1ゲーム目とは全く異なった派手な空中戦が展開される。
アップキープに《オブゼダート》が2点を吸い取りドロー後にカワサキはしばし逡巡。
そしてすべてのクリーチャーでアタック。
ウメノもこれに応え、《商人》でそれぞれ《オブゼダート》と《ブリマーズ》をブロックして猫トークン2体の攻撃を通し残り6に。手札の《ゾンビ》と合わせ最大8点分のドレインができる状態にして3枚目の《商人》による一発逆転を狙う。
だがしかし、カワサキは戦闘後《胆汁病》《払拭の光》でウメノの信心を0に。
激しい除去とライフとネズミの応酬戦、長かった戦いも今ここに決着。
カワサキ2-1ウメノ
GPT神戸inカードショップばぶるす・優勝者はカワサキヒロタカ!
~GPT神戸メタゲーム分析~
デッキ分布(()内はTOP8)
●赤緑黒ミッドレンジ(ジャンドモンスター) 7(2)
・赤緑白ミッドレンジ 1
・緑白黒ミッドレンジ 1
●黒単コントロール 6(2)
●オルゾフコントロール 6(2)
・赤白黒コントロール 2
●バーン 6
・赤スライ 2
●エスパーコントロール 6
・アゾリウスコントロール 3(1)
・青黒緑コントロール 2
・青黒コントロール 1
・青単(含タッチ白) 2
・赤信心タッチx 2
・《ニヴメイガスの精霊》コンボ 1
・赤黒ミノタウルス 1
・白ウィニー 1
・ゴルガリドレッジ 1
・ナヤ・プレインズウォーカー 1
・白黒人間 1
・赤黒人間 1(1)
――――――――――――――
計 54
各県から遠征もあり、各トップメタの分母が増えているのがわかります。前回GPTシドニーでは少なかった赤緑系のミッドレンジが最大数を占めたのが特徴的です。
よく「黒コンとオルゾフは構成も似ているし、数ではトップではないのか?」と言われますが、僕は厳密的に違うデッキだととらえています。
序盤を除去や手札破壊・あるいは「ネズミゲー」をするという部分は同じですが、中盤から後半にかけての動きは異なったアクションが多いです。
黒単コントロール(以下黒コン)が「信心」を稼ぐためにパーマネントを展開したり《地下世界の人脈》でアドバンテージを取っていくのに対し、オルゾフコントロール(以下オルゾフ)は《太陽の勇者、エルズペス》《ヴィズコーパの血男爵》《幽霊議員オブゼダート》といったフィニッシャーが存在します。これらはカードパワーはさることながら除去耐性も兼ね備えているため、1枚だけで勝てるゲームも少なくありません。そのため中盤以降の黒コンは、相手を倒すためにある程度攻防プランを考えなければならないのに対し、オルゾフは「フィニッシャーまでつなげる」という明確な目的をもってプレイすることができます。この辺りはエスパーやアゾリウスコントロールにも通じる部分があります。
もちろんゲーム展開が変わったりどちらが強いか、ということではありませんので、プレイする時や認識の問題として捉えておくぐらいでいいと思います。
他にも全体を見回すとやはりコントロール・ミッドレンジが隆盛を極めているようですね。
トップメタの一角を占めたバーンデッキが1人もトップ8に残っていいないのを見ても、今のスタンダードでライフを攻めるだけでは厳しいようです。
果たして次期環境では黒系コントロールの牙城を崩すデッキは現れるのか?期待して待ちたいところですね!
さて、この記事があげられるころには皆さんプレリリースを満喫しているころだと思います。そこで次回は特別企画として、「Magic2015」のカードと次期環境についての考察をゲストを交えながらお送りしたいと考えています。
今後はそういった記事もますます充実させていきたいと思いますので、これからもカードショップばぶるすをどうぞよろしくお願いします!
カードショップばぶるす・GPT神戸カバレージ準決勝※ライター・カルパチ
2014年7月11日 TCG全般準決勝
雨で足元が悪い中、54人もの参加者が集まったGPT神戸inばぶるす。
各地から多くの遠征もあり非常に賑わった。
スイスラウンド6回戦&準々決勝を勝ちあがり、残るプレイヤーもあと4人。
奇しくも黒系コントロールVSジャンドモンスターの対決になった準決勝の2戦を
続けてお送りしよう。
カワサキ(オルゾフコントロール)VS イシハラ(ジャンドモンスターズ)
1戦目
お互い7枚をキープ。先手カワサキ、挨拶代わりの《思考囲い》。イシハラの手札は
《クルフィックスの狩猟者》《ミジウムの迫撃砲》《ラクドスの復活》土地4というもの。
ここから《狩猟者》を落とす。
続いて《群れネズミ》をトップしたカワサキ、《変わり谷》とともにこれをキャストするが見えていた《迫撃砲》で即退場。裏目を引いてしまった形となる。
その後もしばらく1対1の交換が続く。カワサキは《思考囲い》で《歓楽者ゼナゴス》、《究極の価格》で《世界を食らうもの、ポルクラノス》を順に落とすと、再び《群れネズミ》。
ここでイシハラが《ドムリ・ラーデ》をキャスト、前のターンに出していた《ゴーア族の暴行者》とネズミを格闘させると、ついにアドバンテージを獲得することに成功。《エルフの神秘家》も出して盤面を掌握しにかかる。
しかしカワサキも負けじと《幽霊議員オブゼダート》をキャストし、アドバンテージからライフレースへとゲーム展開をチェンジさせる。
返しでイシハラが《ドムリ》で《暴行者》を手に入れたところで一旦場を整理しよう。
カワサキ:ライフ14、手札は2枚。
場:《オブゼダート》(追放中)と《変わり谷》を含む土地5枚(フルタップ)
イシハラ:ライフ12、手札は《暴行者》《ラクドスの復活》《占術土地》
場:《暴行者》《エルフ》《ドムリ》(忠誠度2・使用済)土地5枚
ライフ・手札・盤面いずれも干渉できるためイシハラとしては選択肢は豊富にある場面だ。
最終的には「占術」で不要牌を下に送ったのち2体でアタック。《ラクドスの復活》を3でキャストしカワサキの手札を0、ライフを6にしてターンを終えた。
窮地のカワサキは返しのターン、《オブゼダート》でイシハラに、《谷》でドムリにアタックしてこれを落とすとトップしてきた《オレスコスの王、ブリマーズ》をキャスト!ここ1番での引きを見せる。
この《ブリマーズ》は《暴行者》に《暴行者》の湧血を重ねたアタックで倒れるが、ここで稼いだターンが非常に大きい。
次のターンも再び2体でアタックしイシハラのライフを1にすると、カワサキはソーサリータイミングで除去されない《変わり谷》の2枚目をセットする。
残り7点をどうやっても削りきれなかったイシハラは投了を宣言した。
カワサキ1-0イシハラ
分水嶺となったイシハラのターンは実に面白い。皆さんも自分ならどういうプレイをするか考えてみて欲しい。ちなみに落とされたカワサキの手札は《太陽の勇者、エルズペス》と《払拭の光》であったことも付け加えておこう。
2戦目
《エルフ》《森の女人像》《ポルクラノス》とブン回りを見せるイシハラ。1匹目を除去されても2匹目、《狩猟者》《嵐の息吹のドラゴン》《ドムリ》と毎ターン脅威を投げつける。
しかし除去呪文ならお手の物といったオルゾフを操るカワサキ。
除去だらけの手札をキープしたこともありイシハラの重量級打線を《破滅の刃》《英雄の破滅》連打でさばいていく。あらかた脅威が落ち着いたところで《地下世界の人脈》《冒涜の悪魔》を展開する。
イシハラのもとに駆け付けた《歓楽者ゼナゴス》には0能力にレスポンスで《ギルドとの縁切り》を合わせ、ゼナゴス本体を生贄に捧げさせる。
そして再び戦場に現れる《幽霊議員オブゼダート》!
イシハラは一時はカワサキのライフを3まで減らしたものの、後半はデッキトップが失速気味。結局《狩猟者》のトップ公開で安全確認をされ続け、《エルズペス》と《ネズミ》で防衛網を築かれてしまいそれ以上ライフを減らすことはできなかった。
カワサキ2-0イシハラ
ここで試合が早く終わったので、もう一方の卓へ。準々決勝が長引いたこともあって最初から記事を取ることができた。
準決勝第2試合
ナカガミ(ジャンドモンスターズ)VSウメノ(黒単コントロール)
ナカガミは宮崎からの遠征プレイヤー。聞けば今日のトーナメントをモダンと勘違いしていたそうで、朝は《忌むべきもののかがり火》をめくる話をしていたという。
しかしながら蓋を開けてみればジャンドを使いこなし、スイスラウンドも1位で通過。
強さにフォーマットは関係ないということか。
1戦目
土地が2枚と不安ではあるが、《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》《ポルクラノス》《ドラゴン》《戦慄掘り》といった強力な手札をキープしたナカガミ。しかしながら1ターン目ウメノの《思考囲い》により《女人像》が抜かれ、早くもプランが厳しくなる。これがあるから《思考囲い》というカードは本当に恐ろしい。
続けてウメノは2ターン目には早くも《群れネズミ》を展開。これは《戦慄掘り》されるが3ターン目にもネズミおかわりでプレッシャーを与え始める。
対するナカガミは何とか2ターン連続で土地を引いて《ポルクラノス》をプレイするが即《英雄の破滅》で除去される。《狩猟者》の返しには「対グルール用決戦兵器」の《冒涜の悪魔》まで着地してしまう。ただでさえ軽いクリーチャーを引けていないのに、この6点クロックは非常につらい。
何とか《ドムリ・ラーデ》や《紅蓮の達人チャンドラ》を出して盤面を優位にしようとしてみるものの、いずれも悪魔の一撃により粉砕。その後も《夜帳の死霊》《地下世界の人脈》と追加したウメノが危なげなく初戦を取る。
ナカガミ0-1ウメノ
2戦目
《エルフ》の返しにウメノが《強迫》。しかしナカガミの手札はクリーチャーのみである「ハズレ」を引いてしまい「こら、アカンやつやな」と漏らすウメノ。
2ターン目には続けて《女人像》を追加するナカガミ。ウメノは《群れネズミ》で答える。しかし3ターン目にはなぜかいなかったはずの《歓楽者ゼナゴス》がナカガミの手札から落ちると、ウメノの表情が曇り始める。
返しで《生命散らしのゾンビ》をキャストして《狩猟者》を抜いてみるが、どうにも後手に回ってしまっている感じが否めない。
逆にナカガミは押せ押せの状態。《嵐の息吹のドラゴン》がサテュロストークン2体と共にアタックすると、ライフが厳しいウメノはゾンビでトークンをブロックするしかない。ネズミでゼナゴスを処理させた上でウメノのターンをつぶすと自分のターンでは「怪物化」により一撃で10ライフをむしり取る。
ここでドラゴンを除去できれば生き延びれるウメノであったが、回答がなく投了。
ナカガミ1-1ウメノ
「デュレスでゼナゴス捨てな 、勝てんわな…」「サイドがわからん!」「緑がね…緑が…」
「ここで消えそうだよ~」
等とトラッシュトークを続けるウメノ。ブン回られてもペースを崩さない。
逆にナカガミは決勝ラウンドで初めての3戦目後手であり、少し緊張しながらサイドを調整して3ゲーム目に挑む。
3戦目
《エルフ》《女人像》《歓楽者ゼナゴス》《ドラゴン》土地3枚といった手札に長考するナカガミ。一見するとブン回りハンドでキープしてしまいそうだが、ウメノの《群れネズミ》だけがネックである。
結局、この手札をキープして最終ゲームスタート。
《エルフ》を出すナカガミに対してウメノは2ターン目に引いてきた《思考囲い》。ここで《ゼナゴス》を「抜けたぁ!」と喜ぶウメノであるが、《ネズミ》ではなかったことを受けナカガミもほっと一安心。エルフで殴り《女人像》をキャストする。
続くウメノの《夜帳の死霊》に対してナカガミは早くも《ドラゴン》をキャストしアタック、ウメノのライフは13に。速くてでかくてかっこいい上に除去耐性までついているこのドラゴンは本当に強い。
しかしながらここは黒の跋扈するスタンダード。ドラゴンよりでかい《冒涜の悪魔》が降臨しその道をふさぐ。ナカガミは《チャンドラ》の助けを借りてドラゴンの攻撃を通しウメノのライフを7まで落とすものの、返しのターンでそれぞれ《破滅の刃》《英雄の破滅》されてしまう。
ドラゴンはなぜプロテクション(黒)ではなかったのかと言いたくなるぐらいこの環境の黒は強い。
それでもドラゴンが削ってくれたライフを削りきるべく、歩みを止めないナカガミ。
《ミジウムの迫撃砲》でブロッカーの《夜帳の死霊》を薙ぎ払うと、《変わり谷》《エルフ》でアタックしウメノの残りを4にする。そして「占術」土地を置き「トップに置いて」終了。
ここでウメノはアタックを悩む。ナカガミのライフは13であり、悪魔の攻撃2回で倒せる計算だ。だが、いざという時にタップされてしまうため詰めの段階だと少々心もとないのが悪魔の弱点でもある。ナカガミのライブラリートップも気になるが…
…意を決したようにウメノは悪魔でアタックしナカガミのライフを7に落とすと、手札からは《冒涜の悪魔》2枚目をキャスト!
そして最後の手札の「占術」土地を「ボトムに置いて」終了した。
返す刀でナカガミのターン。
トップに置いたのは《ドムリ・ラーデ》であり、盤面の回答にはならない。
《暴行者》や《ドラゴン》を願ってトップをめくってみるものの無情にも土地。
結局そのままターンを返すことに。
窮地を生き延びたウメノ。力強くアタック宣言して悪魔1体の攻撃を通しナカガミのライフを1にすると、
そのまま《アスフォデルの灰色商人》を盤面に叩き付けた!
お互いに死力を尽くして攻めあった第3ゲーム。
どちらにも勝利の女神がほほ笑むチャンスはあったように思える。
時には大胆なプレイが勝利を呼び込むこともあるのだろう。
ナカガミ1-2ウメノ
次は決勝記事&メタゲーム分析です!
雨で足元が悪い中、54人もの参加者が集まったGPT神戸inばぶるす。
各地から多くの遠征もあり非常に賑わった。
スイスラウンド6回戦&準々決勝を勝ちあがり、残るプレイヤーもあと4人。
奇しくも黒系コントロールVSジャンドモンスターの対決になった準決勝の2戦を
続けてお送りしよう。
カワサキ(オルゾフコントロール)VS イシハラ(ジャンドモンスターズ)
1戦目
お互い7枚をキープ。先手カワサキ、挨拶代わりの《思考囲い》。イシハラの手札は
《クルフィックスの狩猟者》《ミジウムの迫撃砲》《ラクドスの復活》土地4というもの。
ここから《狩猟者》を落とす。
続いて《群れネズミ》をトップしたカワサキ、《変わり谷》とともにこれをキャストするが見えていた《迫撃砲》で即退場。裏目を引いてしまった形となる。
その後もしばらく1対1の交換が続く。カワサキは《思考囲い》で《歓楽者ゼナゴス》、《究極の価格》で《世界を食らうもの、ポルクラノス》を順に落とすと、再び《群れネズミ》。
ここでイシハラが《ドムリ・ラーデ》をキャスト、前のターンに出していた《ゴーア族の暴行者》とネズミを格闘させると、ついにアドバンテージを獲得することに成功。《エルフの神秘家》も出して盤面を掌握しにかかる。
しかしカワサキも負けじと《幽霊議員オブゼダート》をキャストし、アドバンテージからライフレースへとゲーム展開をチェンジさせる。
返しでイシハラが《ドムリ》で《暴行者》を手に入れたところで一旦場を整理しよう。
カワサキ:ライフ14、手札は2枚。
場:《オブゼダート》(追放中)と《変わり谷》を含む土地5枚(フルタップ)
イシハラ:ライフ12、手札は《暴行者》《ラクドスの復活》《占術土地》
場:《暴行者》《エルフ》《ドムリ》(忠誠度2・使用済)土地5枚
ライフ・手札・盤面いずれも干渉できるためイシハラとしては選択肢は豊富にある場面だ。
最終的には「占術」で不要牌を下に送ったのち2体でアタック。《ラクドスの復活》を3でキャストしカワサキの手札を0、ライフを6にしてターンを終えた。
窮地のカワサキは返しのターン、《オブゼダート》でイシハラに、《谷》でドムリにアタックしてこれを落とすとトップしてきた《オレスコスの王、ブリマーズ》をキャスト!ここ1番での引きを見せる。
この《ブリマーズ》は《暴行者》に《暴行者》の湧血を重ねたアタックで倒れるが、ここで稼いだターンが非常に大きい。
次のターンも再び2体でアタックしイシハラのライフを1にすると、カワサキはソーサリータイミングで除去されない《変わり谷》の2枚目をセットする。
残り7点をどうやっても削りきれなかったイシハラは投了を宣言した。
カワサキ1-0イシハラ
分水嶺となったイシハラのターンは実に面白い。皆さんも自分ならどういうプレイをするか考えてみて欲しい。ちなみに落とされたカワサキの手札は《太陽の勇者、エルズペス》と《払拭の光》であったことも付け加えておこう。
2戦目
《エルフ》《森の女人像》《ポルクラノス》とブン回りを見せるイシハラ。1匹目を除去されても2匹目、《狩猟者》《嵐の息吹のドラゴン》《ドムリ》と毎ターン脅威を投げつける。
しかし除去呪文ならお手の物といったオルゾフを操るカワサキ。
除去だらけの手札をキープしたこともありイシハラの重量級打線を《破滅の刃》《英雄の破滅》連打でさばいていく。あらかた脅威が落ち着いたところで《地下世界の人脈》《冒涜の悪魔》を展開する。
イシハラのもとに駆け付けた《歓楽者ゼナゴス》には0能力にレスポンスで《ギルドとの縁切り》を合わせ、ゼナゴス本体を生贄に捧げさせる。
そして再び戦場に現れる《幽霊議員オブゼダート》!
イシハラは一時はカワサキのライフを3まで減らしたものの、後半はデッキトップが失速気味。結局《狩猟者》のトップ公開で安全確認をされ続け、《エルズペス》と《ネズミ》で防衛網を築かれてしまいそれ以上ライフを減らすことはできなかった。
カワサキ2-0イシハラ
ここで試合が早く終わったので、もう一方の卓へ。準々決勝が長引いたこともあって最初から記事を取ることができた。
準決勝第2試合
ナカガミ(ジャンドモンスターズ)VSウメノ(黒単コントロール)
ナカガミは宮崎からの遠征プレイヤー。聞けば今日のトーナメントをモダンと勘違いしていたそうで、朝は《忌むべきもののかがり火》をめくる話をしていたという。
しかしながら蓋を開けてみればジャンドを使いこなし、スイスラウンドも1位で通過。
強さにフォーマットは関係ないということか。
1戦目
土地が2枚と不安ではあるが、《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》《ポルクラノス》《ドラゴン》《戦慄掘り》といった強力な手札をキープしたナカガミ。しかしながら1ターン目ウメノの《思考囲い》により《女人像》が抜かれ、早くもプランが厳しくなる。これがあるから《思考囲い》というカードは本当に恐ろしい。
続けてウメノは2ターン目には早くも《群れネズミ》を展開。これは《戦慄掘り》されるが3ターン目にもネズミおかわりでプレッシャーを与え始める。
対するナカガミは何とか2ターン連続で土地を引いて《ポルクラノス》をプレイするが即《英雄の破滅》で除去される。《狩猟者》の返しには「対グルール用決戦兵器」の《冒涜の悪魔》まで着地してしまう。ただでさえ軽いクリーチャーを引けていないのに、この6点クロックは非常につらい。
何とか《ドムリ・ラーデ》や《紅蓮の達人チャンドラ》を出して盤面を優位にしようとしてみるものの、いずれも悪魔の一撃により粉砕。その後も《夜帳の死霊》《地下世界の人脈》と追加したウメノが危なげなく初戦を取る。
ナカガミ0-1ウメノ
2戦目
《エルフ》の返しにウメノが《強迫》。しかしナカガミの手札はクリーチャーのみである「ハズレ」を引いてしまい「こら、アカンやつやな」と漏らすウメノ。
2ターン目には続けて《女人像》を追加するナカガミ。ウメノは《群れネズミ》で答える。しかし3ターン目にはなぜかいなかったはずの《歓楽者ゼナゴス》がナカガミの手札から落ちると、ウメノの表情が曇り始める。
返しで《生命散らしのゾンビ》をキャストして《狩猟者》を抜いてみるが、どうにも後手に回ってしまっている感じが否めない。
逆にナカガミは押せ押せの状態。《嵐の息吹のドラゴン》がサテュロストークン2体と共にアタックすると、ライフが厳しいウメノはゾンビでトークンをブロックするしかない。ネズミでゼナゴスを処理させた上でウメノのターンをつぶすと自分のターンでは「怪物化」により一撃で10ライフをむしり取る。
ここでドラゴンを除去できれば生き延びれるウメノであったが、回答がなく投了。
ナカガミ1-1ウメノ
「デュレスでゼナゴス捨てな 、勝てんわな…」「サイドがわからん!」「緑がね…緑が…」
「ここで消えそうだよ~」
等とトラッシュトークを続けるウメノ。ブン回られてもペースを崩さない。
逆にナカガミは決勝ラウンドで初めての3戦目後手であり、少し緊張しながらサイドを調整して3ゲーム目に挑む。
3戦目
《エルフ》《女人像》《歓楽者ゼナゴス》《ドラゴン》土地3枚といった手札に長考するナカガミ。一見するとブン回りハンドでキープしてしまいそうだが、ウメノの《群れネズミ》だけがネックである。
結局、この手札をキープして最終ゲームスタート。
《エルフ》を出すナカガミに対してウメノは2ターン目に引いてきた《思考囲い》。ここで《ゼナゴス》を「抜けたぁ!」と喜ぶウメノであるが、《ネズミ》ではなかったことを受けナカガミもほっと一安心。エルフで殴り《女人像》をキャストする。
続くウメノの《夜帳の死霊》に対してナカガミは早くも《ドラゴン》をキャストしアタック、ウメノのライフは13に。速くてでかくてかっこいい上に除去耐性までついているこのドラゴンは本当に強い。
しかしながらここは黒の跋扈するスタンダード。ドラゴンよりでかい《冒涜の悪魔》が降臨しその道をふさぐ。ナカガミは《チャンドラ》の助けを借りてドラゴンの攻撃を通しウメノのライフを7まで落とすものの、返しのターンでそれぞれ《破滅の刃》《英雄の破滅》されてしまう。
ドラゴンはなぜプロテクション(黒)ではなかったのかと言いたくなるぐらいこの環境の黒は強い。
それでもドラゴンが削ってくれたライフを削りきるべく、歩みを止めないナカガミ。
《ミジウムの迫撃砲》でブロッカーの《夜帳の死霊》を薙ぎ払うと、《変わり谷》《エルフ》でアタックしウメノの残りを4にする。そして「占術」土地を置き「トップに置いて」終了。
ここでウメノはアタックを悩む。ナカガミのライフは13であり、悪魔の攻撃2回で倒せる計算だ。だが、いざという時にタップされてしまうため詰めの段階だと少々心もとないのが悪魔の弱点でもある。ナカガミのライブラリートップも気になるが…
…意を決したようにウメノは悪魔でアタックしナカガミのライフを7に落とすと、手札からは《冒涜の悪魔》2枚目をキャスト!
そして最後の手札の「占術」土地を「ボトムに置いて」終了した。
返す刀でナカガミのターン。
トップに置いたのは《ドムリ・ラーデ》であり、盤面の回答にはならない。
《暴行者》や《ドラゴン》を願ってトップをめくってみるものの無情にも土地。
結局そのままターンを返すことに。
窮地を生き延びたウメノ。力強くアタック宣言して悪魔1体の攻撃を通しナカガミのライフを1にすると、
そのまま《アスフォデルの灰色商人》を盤面に叩き付けた!
お互いに死力を尽くして攻めあった第3ゲーム。
どちらにも勝利の女神がほほ笑むチャンスはあったように思える。
時には大胆なプレイが勝利を呼び込むこともあるのだろう。
ナカガミ1-2ウメノ
次は決勝記事&メタゲーム分析です!
皆さんこんにちはカルパチです。
先日はカードショップばぶるす主催GPT神戸にお越しいただきありがとうございました。
足元の悪い中で54人もの参加者が集まり大盛況となったGPTでした!
その中でも特に目を引くデッキがあったので紹介させていただきます。
他記事も近日中にアップ予定ですのでお楽しみに!
「かずさん」氏のラクドス人人間ビートダウン (予選4-0-2)
メインボード(61)
4:《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》
4:《ザスリッドの屍術師/Xathrid Necromancer》
4:《予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker》
2:《殺人王、ティマレット/Tymaret, the Murder King》
4:《思考囲い/Thoughtseize》
4:《ショック/Shock》
4:《戦慄掘り/Dreadbore》
4:《労苦+苦難/Toil+Trouble》
4:《英雄の破滅/Hero’s Downfall》
3:《ラクドスの復活/Rakdos’s Return》
4:《悪意の神殿/Temple of Malice》
4:《血の墓所/Blood Crypt》
4:《変わり谷/Mutavault》
6:《山/Mountain》
6:《沼/Swamp》
サイドボード(15)
2:《生命散らしのゾンビ/Lifebane Zombie》
1:《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》
2:《強迫/Duress》
2:《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
2:《ファリカの療法/Pharika’s Cure》
1:《真髄の針/Pithing Needle》
1:《泡立つ大釜/Bubbling Cauldron》
1:《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
1:《宿命的火災/Fated Conflagration》
1:《殺戮遊戯/Slaughter Games》
1:《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
スイスラウンドを無敗(2分け)で駆け抜けたこのデッキは、現スタンダードのアーキタイプには無かったデッキです。
クリーチャーは《若き紅蓮術士》《予言の炎語り》といったアドバンテージを得やすいもので構成されており、しかも両方「人間」であるため《ザスリッドの屍術師》の恩恵を受けることができます。生み出したトークンは2枚入っている《殺人王、ティマレット》の弾にもなるので、
とても息切れを起こしにくい構成であると言えます。
これらをバックアップするのが大量の除去呪文です。
黒系おなじみの《思考囲い》《英雄の破滅》フル搭載に加え、《ショック》《戦慄掘り》まで4積みされているので、並大抵のクリーチャーは生き残ることができないでしょう。
前述した《若き紅蓮術士》との相性が良い点も見逃せないところですね。
そして特徴的なのが火力呪文のチョイスです。
かずさん氏は《稲妻の一撃》や《マグマの噴流》といった汎用性のあるものではなく、
《労苦+苦難》と《ラクドスの復活》という本体火力に特化したチョイスをしています。
これらは手札を貯めこみがちなコントロールに対して非常に効果的であり、《労苦+苦難》はバーンデッキ等・《ラクドスの復活》は緑ミッドレンジ系に積まれているのを見かけます。
しかしこのようなビートダウンに積まれるのはとても珍しく、革新的な部分であると言えるでしょう。このような尖ったフィニッシュ手段を入れられるのも、他の部分がアドバンテージと除去で占められているからだと考えられます。
続いてサイドボードですが、綺麗な4積みのメインボードと違って1枚指しの多いリストとなっています。本人曰く「2枚以上引いて効果が薄いものは多く入れない」とのことで、幅広く効果的なカードが並んでいます。《宿命的火災》は対処が難しい《ヴィズコーパの血男爵》《幽霊議員オブゼダート》等も撃ち落とせる火力です。
《泡立つ大釜》は《ザスリッドの屍術師》1枚でも8点ライフゲインでき、バーンデッキに対してはそれだけで勝ててしまいます。
このように、「このデッキならでは」の弱点をしっかりカバーした構成になっており
調整の結果が伺えますね!
「元々は赤単から始まった」というこのデッキですが、①火力とトークンによる高速ビートダウン戦術②除去とアドバンテージによるミッドレンジ戦術という2つの戦術を内蔵しており、見た目以上に幅広く戦えるデッキです。《ラクドスの血魔女、イクサヴァ》等も選択肢として良いカードであり、実際にイクサヴァを入れた構成でも良い成績を残したそうです。
決勝ラウンドでは準々決勝で「ジャンドミッドレンジ」に惜敗してしまいましたが、
ゲームの展開次第では決して不利とは言えない相性だと思います。
僕も好みに調整して是非使ってみたいですね!
ちなみに「なぜメインが61枚なんですか?」と聞くと「60に一番近い素数だから」とのこと。 ううむ、奥が深いな・・・。
次回は準決勝観戦記事です!
先日はカードショップばぶるす主催GPT神戸にお越しいただきありがとうございました。
足元の悪い中で54人もの参加者が集まり大盛況となったGPTでした!
その中でも特に目を引くデッキがあったので紹介させていただきます。
他記事も近日中にアップ予定ですのでお楽しみに!
「かずさん」氏のラクドス人人間ビートダウン (予選4-0-2)
メインボード(61)
4:《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》
4:《ザスリッドの屍術師/Xathrid Necromancer》
4:《予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker》
2:《殺人王、ティマレット/Tymaret, the Murder King》
4:《思考囲い/Thoughtseize》
4:《ショック/Shock》
4:《戦慄掘り/Dreadbore》
4:《労苦+苦難/Toil+Trouble》
4:《英雄の破滅/Hero’s Downfall》
3:《ラクドスの復活/Rakdos’s Return》
4:《悪意の神殿/Temple of Malice》
4:《血の墓所/Blood Crypt》
4:《変わり谷/Mutavault》
6:《山/Mountain》
6:《沼/Swamp》
サイドボード(15)
2:《生命散らしのゾンビ/Lifebane Zombie》
1:《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》
2:《強迫/Duress》
2:《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
2:《ファリカの療法/Pharika’s Cure》
1:《真髄の針/Pithing Needle》
1:《泡立つ大釜/Bubbling Cauldron》
1:《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
1:《宿命的火災/Fated Conflagration》
1:《殺戮遊戯/Slaughter Games》
1:《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
スイスラウンドを無敗(2分け)で駆け抜けたこのデッキは、現スタンダードのアーキタイプには無かったデッキです。
クリーチャーは《若き紅蓮術士》《予言の炎語り》といったアドバンテージを得やすいもので構成されており、しかも両方「人間」であるため《ザスリッドの屍術師》の恩恵を受けることができます。生み出したトークンは2枚入っている《殺人王、ティマレット》の弾にもなるので、
とても息切れを起こしにくい構成であると言えます。
これらをバックアップするのが大量の除去呪文です。
黒系おなじみの《思考囲い》《英雄の破滅》フル搭載に加え、《ショック》《戦慄掘り》まで4積みされているので、並大抵のクリーチャーは生き残ることができないでしょう。
前述した《若き紅蓮術士》との相性が良い点も見逃せないところですね。
そして特徴的なのが火力呪文のチョイスです。
かずさん氏は《稲妻の一撃》や《マグマの噴流》といった汎用性のあるものではなく、
《労苦+苦難》と《ラクドスの復活》という本体火力に特化したチョイスをしています。
これらは手札を貯めこみがちなコントロールに対して非常に効果的であり、《労苦+苦難》はバーンデッキ等・《ラクドスの復活》は緑ミッドレンジ系に積まれているのを見かけます。
しかしこのようなビートダウンに積まれるのはとても珍しく、革新的な部分であると言えるでしょう。このような尖ったフィニッシュ手段を入れられるのも、他の部分がアドバンテージと除去で占められているからだと考えられます。
続いてサイドボードですが、綺麗な4積みのメインボードと違って1枚指しの多いリストとなっています。本人曰く「2枚以上引いて効果が薄いものは多く入れない」とのことで、幅広く効果的なカードが並んでいます。《宿命的火災》は対処が難しい《ヴィズコーパの血男爵》《幽霊議員オブゼダート》等も撃ち落とせる火力です。
《泡立つ大釜》は《ザスリッドの屍術師》1枚でも8点ライフゲインでき、バーンデッキに対してはそれだけで勝ててしまいます。
このように、「このデッキならでは」の弱点をしっかりカバーした構成になっており
調整の結果が伺えますね!
「元々は赤単から始まった」というこのデッキですが、①火力とトークンによる高速ビートダウン戦術②除去とアドバンテージによるミッドレンジ戦術という2つの戦術を内蔵しており、見た目以上に幅広く戦えるデッキです。《ラクドスの血魔女、イクサヴァ》等も選択肢として良いカードであり、実際にイクサヴァを入れた構成でも良い成績を残したそうです。
決勝ラウンドでは準々決勝で「ジャンドミッドレンジ」に惜敗してしまいましたが、
ゲームの展開次第では決して不利とは言えない相性だと思います。
僕も好みに調整して是非使ってみたいですね!
ちなみに「なぜメインが61枚なんですか?」と聞くと「60に一番近い素数だから」とのこと。 ううむ、奥が深いな・・・。
次回は準決勝観戦記事です!
【MTG GPTシドニー】カバレージ※ライター・カルパチ
2014年6月27日 TCG全般準決勝
モロフジ(青黒コントロール)VS つぅ(ナヤ・プレインズウォーカー)
諸藤 拓馬。トーナメントプレイヤーなら誰もが知っているであろう、2005年日本王者兼世界王者である。近年では地元のPTQや国内のグランプリ等に精力的に参加し、コンスタントに入賞を果たすなど活躍している。
オーナーのばぶるす氏とも親交があり、休日トーナメントにも良く顔を出している。
こうした強豪トーナメントプレイヤーと対戦できるのも、カードショップばぶるすの魅力の一つなのだ。
対するつぅ(本人の意向によりHNで失礼します)は、ラヴニカブロックからマジックを始めたプレイヤーであり、福岡では少ない女性プレイヤーの一人である。ナヤカラーと天使をこよなく愛し、今回は独自の調整を施した
「ナヤ・プレインズウォーカー」でここまで勝ち上がってきた。
見せつけられるのは古豪の実力か、若きデッキ愛か。準決勝の一戦をお届けしよう。
1戦目
先攻のつぅがワンマリガンし、土地をタップイン。モロフジはキープしたものの1ターン目のセットランドを悩む。小考ののち《沼》《思考囲い》からゲーム開始。
2枚の《岩への繋ぎ止め》、《歓楽者ゼナゴス》、《セレズニアの魔除け》、土地という手札から《セレズニアの魔除け》を落とす。
唯一の攻め手を落とされてしまったつぅだが、土地が止まることもなく4ターン目には
《ゼナゴス》をキャスト。これは《解消》される。
ならば、と次のターンには《紅蓮の達人チャンドラ》を唱えてみるもののこれも《中略》で
打ち消され、苦しい展開。モロフジは《思考を築く者、ジェイス》のマイナス能力を利用し
《変わり谷》《英雄の破滅》を手に入れる。
つぅが占術土地のみでターンを終えた返しにモロフジは《予知するスフィンクス》をキャスト。巷では「Tap it」などと揶揄されているこのクリーチャーであるが除去耐性は非常に高く、
つぅの手札に残した《岩への繋ぎ止め》ももちろんケアできている。
このままでは場を完全に掌握されていまうつぅはモロフジのターンエンドに《セレズニアの魔除け》でトークンを生成。自分のターンに《岩への繋ぎ止め》でスフィンクスを「Tap it」させると再びの《セレズニアの魔除け》でトークンをパンプアップしジェイスの忠誠度をゼロにすることに成功。代わりに手札は《岩への繋ぎ止め》1枚のみと寂しいものになってしまった。
ジェイスを落とされたモロフジはスフィンクスで殴り返し、スフィンクス2号機を投下。非常に厳しい状態になってしまったつぅ、止まるわけにもいかず2号機を《繋ぎ止め》「Tap it」しトークンでアタックするが、未だ16もあるモロフジのライフが遠い。トップした《ロクソドンの強打者》を追加してみるもこの場では少々頼りない。
モロフジはスフィンクス2体でアタックし「占術3」を2回。ライブラリーを掘りに掘り、遠い未来を一気に予知する。
返しのロクソドンと兵士トークンのアタックもジェイスで手に入れた《英雄の破滅》と《変わり谷》ブロックでいなすと、戦場はスフィンクス2体のみに。再び6点パンチの後、つぅがトップデッキした《嵐の息吹のドラゴン》すらも予知していた《解消》で打ち消してしまった。
モロフジ1-0つぅ
ゲーム開始前は得意のトラッシュトークを続けていたモロフジだが、サイドボーディングの際は言葉少なである。メタ外のデッキということでお互い有効牌を真剣に考えているようだ。
2戦目
お互い7枚をキープ。モロフジの2ターン目エンド時につぅが《セレズニアの魔除け》で兵士トークンで仕掛けると、これが解決される。続く《ロクソドンの強打者》《オレスコスの王、ブリマーズ》《霧裂きのハイドラ》はそれぞれ《破滅の刃》《本質の散乱》《究極の価格》で対処されるが、兵士が地道に2点クロックを刻んでいく。
脅威を対処し続けているモロフジだが、土地が詰まり気味な上にタップイン多めで中々2アクション以上を取ることができない。《ブリマーズ》2体目を《解消》し、何とか5マナまで伸ばして《漸増爆弾》を2枚並べるころにはライフが6まで減ってしまっていた。
兵士トークンを爆弾で対処されると、このタップアウトの隙につぅは《軍勢の集結》を通す。
クリーチャー以外のパーマネント処理を打ち消しと《漸増爆弾》に頼っている青黒に対して非常に強いカードである。対処できる《爆弾》こそあるものの、残りライフに対してカウンターを貯めていくにはあまりにも遅い。
…しかし、ここで諦めているようでは強者は務まらない。手札と場を逡巡したモロフジは、
ここから勝つプランを模索し始めた。
まずは《予知するスフィンクス》をキャストすると、相手の出方を伺う。これに飛んできた
《岩への繋ぎ止め》は呪禁で回避し爆弾への《払拭の光》は対応して爆発させこのターンをしのぐ。
次なるターン、スフィンクスでアタック(残15)した後には2体目をキャスト。
ここにきて1ゲーム目と同じく2体のスフィンクスを成立させ戦場をコントロールし始める。
つぅも再び《繋ぎ止め》でスフィンクスを寝かせるとトークン3体でアタック。モロフジの残りライフは3である。
翌ターンは《変わり谷》セットと共に《思考を築く者、ジェイス》を即座にプラスし、スフィンクス1体だけでアタック(残12)。返しでつぅは《払拭の光》で《ジェイス》を消しばすと、大量のトークンで次のターンには決着をつける構えを見せる。
しかしモロフジは再び《ジェイス》を唱えてプラス能力を使用。スフィンクス2体でアタックし、つぅのライフを6にする!5ターン前までは絶体絶命だったはずの場が、気づけば相手の喉首を掻き切ろうとしているのだ。
トークンは対処できている。厄介なハイドラも谷でブロックできる。あのクリーチャーさえ来なければ…
そう言いながらモロフジはターンを返した。
…つぅのライブラリートップから急襲してきたのは《嵐の息吹のドラゴン》。
モロフジ1-1つぅ
3戦目
後手のつぅが土地6→土地1となってしまいダブルマリガン。モロフジがその隙を逃すはずもなく、2ターン目《漸増爆弾》を置いて次のターンから《変わり谷》でクロックを刻み始める。
途中に浮き2マナしかないところで《歓楽者ゼナゴス》を通してしまいひやりとするが、先手の利もありゼナゴスはトークンを2体生んで爆発四散。
そして再びモロフジの場に降り立つ《スフィンクス》。
タップアウトの隙につぅは《紅蓮の達人チャンドラ》を通しモロフジのライフを9まで
落とすが、返しに谷とスフィンクスの攻撃によりこれまた退場。残ったトークンも1体除去された上、引いてくるのは除去ばかりでスフィンクスを要するモロフジの手札と交換することしかできない。
マリガン分のリソースが足りない。
何とかライフを5まで減らし、ギリギリのタイミングで《英雄の導師、アジャニ》を叩き付けてみるものの、モロフジはしっかり《解消》を予知していたのだった。
モロフジ2-1つぅ
モロフジは後に第2ゲームを「勝っていた」と言う。ラスト前ターンにスフィンクスを1体立たせておけば相手を倒すターンは1ターン伸びるが、トップに積んだ《破滅の刃》《中略》でドラゴンを対処できていたとのことだ。
苦しいゲームであったし明確なミスとは言えない。マッチ自体は勝利した。それでも負けを反省しミスを減らしていくこと。彼の強さの一端が垣間見えるゲームだった。
(決勝)
モロフジ(青黒コントロール)VSスエマツ(オルゾフコントロール)
前回のGPT台北を勝ち抜いたスエマツ。今回もまた当然のように決勝の席についている。筆者が「もうスエマツさんの記事書き飽きました」と茶化すと、得意げに微笑むその姿がまたにくい。話がそれてしまったがこの男の実力は本物である。
しかし、今回の決勝の相手は世界王者・諸藤拓馬。これ以上ラスボスにふさわしいプレイヤーもそうはいないだろう。スエマツは彼を打ち倒しさらなる高みへ登り詰められるのか。果たして。
1戦目
スイスラウンド時の順位によりスエマツが先攻。2ターン連続で「占術」土地を置き不要牌を下に送っていくが、なんと3ターン目には土地がストップしてしまう。
返す刀でモロフジは「なんもないけんねー」と言いつつ
《悪夢の織り手、アショク》をキャスト。このプラス能力によりスエマツのライブラリーから《オレスコスの王、ブリマーズ》を含む3枚を強奪する。
返しでもまだ土地を引かないスエマツが《思考囲い》を唱えると、《漸増爆弾》《解消》《英雄の破滅》《家畜化》《歪んだ体型》《思考を築く者、ジェイス》
という豪華絢爛なラインナップ。ここから《解消》を落とし、土地を引いた時に《英雄の破滅》でアショクを落とせるようにした。
モロフジは占術土地を引き込みカードを下に送ると、アショクのマイナス能力により《ブリマーズ》を配下に引き入れる。これはスエマツの《究極の価格》によって葬られるが、次のターンはアショクで《ヴィズコーパの血男爵》をめくるとともに《ジェイス》を投下、マイナス能力で2枚目のジェイスを手に入れる。
ここで土地を引けないと完全終了してしまうスエマツはドロー後大きくため息をつくと、
《変わり谷》セットと《英雄の破滅》をアショクに。どうやら最悪の事態は免れたようだ。
ここから土地を引き始めたスエマツ。モロフジが《漸増爆弾》とジェイスのプラスだけで終えた返しには土地と《英雄の破滅》、追加のジェイス(プラス)、の返しにも《ヴィズコーパの血男爵》を展開とデッキのエンジンをかけ始める。
それとは対照的にここまで初手から土地ばかり引いてしまっているモロフジ。ジェイスのマイナスを使ってみるものの土地が3枚めくれ「こんなことってあると?」と愚痴を漏らす。
血男爵のアタックには《変わり谷》2体で対応するが、スエマツは血男爵2体目をキャスト。まだまだ手札は高カロリーなようだ。
再びモロフジのターン、ジェイスのマイナス能力は《アショク》《ジェイス》《好機》と今度はしっかり呪文をめくる。ここから前者2枚を手に入れたモロフジは《思考囲い》でスエマツを手札を確認。
《太陽の勇者、エルズペス》、《払拭の光》、《ブリマーズ》。ここからモロフジは《エルズペス》を落として占術土地で不要牌を下に送りターンを返した。
これでは《漸増爆弾》が追放されてしまうためプレイミスではないのか?と思った筆者をよそにモロフジは思案を巡らせている。予定調和的に爆弾が追放されると血男爵の攻撃でジェイスは落とされ、いよいよ窮地に。
そして訪れた10ターン目、「ここでスフィンクスを引かんと始まらんけん」と言いながら
ライブラリートップをめくると、そこには《予知するスフィンクス》!!
思わずギャラリーからどよめきが起きる。
そしてここからはモロフジワールドが始まる。スフィンクスをブロッカーに立たせたまま
アショク、ジェイスを順に展開。アショクこそ《英雄の破滅》されるがスエマツの《冒涜の悪魔》にも《英雄の破滅》できっちりお返し。
3/5の青のクリーチャーに対しては4/4プロテクション(白)(黒)も中々突破できず、ライフゲイン装置と化した血男爵が淡々と殴る展開。ライフは40を超えたがモロフジ自身にはダメージが入らず、スフィンクスの2体目が出ると攻撃はピタリと止まってしまった。
場を盤石にしたモロフジはスフィンクス1体でアタックし、反撃の狼煙を上げる。
返しでアタックしてきた血男爵はスフィンクスと谷でブロックし、谷に飛んできた除去には
《解消》を合わせる好プレイ。ついに血男爵を落とすことに成功する。
そして、現れる《波使い》と7体のトークン。
ここまでに除去を使い切ってしまったスエマツの40近いライフは、わずか2ターンで波に飲まれてしまった。
モロフジ1-0スエマツ
不可解な予言とトップデッキにざわめきが収まらないギャラリーとスエマツをよそに、モロフジは淡々とサイドボードを行う。後で筆者が計算を行ってみたところ、あのターンにスフィンクスをトップできる確率は約66%。あの時点でモロフジはそれすら計算していたのだろうか。運さえ味方につけ有言実行してみせるこの男の実力、計り知れない。
2戦目
波に乗ったモロフジワールドはスエマツをも飲み込んでしまう。すなわち先手ダブルマリガンである。それでも《マナの合流点》《平地》《幽霊議員オブゼダート》《地下世界の人脈》《ブリマーズ》という5枚にしては上々のハンドをキープした。
が、1ゲーム目の再現のように土地は2ターンでピタリと止まってしまう。
その間モロフジは《変わり谷》でアタックをし続ける。
6ターン目にはようやく土地を引くものの、それは黒マナが出ない《変わり谷》。
仕方なく《ブリマーズ》を出すがこれは即座に《究極の価格》される。
次のドローも《変わり谷》、次のドローも《平地》と全く黒マナを引けないスエマツのエンド時にモロフジは《好機》。ここで大量のカードを引くと、ゲームの大勢はほぼ決まってしまった。
手札から《思考を築く者、ジェイス》、《真髄の針》(エルズペスを指定)、《漸増爆弾》、《予知するスフィンクス》と脅威を連打。
この後も《平地》《平地》と引き続け、2枚目の黒マナにたどり着けず盤面も完全に掌握されてしまったスエマツ。確かな彼の実力をもってしても、モロフジワールドを打ち崩すことはできなかった。
モロフジ2-0スエマツ
カードショップばぶるす・GPTシドニー優勝はモロフジタクマ!
~GPTシドニーメタゲーム分析~
デッキ分布(()内はTOP8)
・赤信心タッチx 3
・赤スライ 3
・バーン 3
・オルゾフコントロール 3(1)
・黒単コントロール 3(1)
・黒(ラクドス)アグロ 2(1)
・ナヤ・プレインズウォーカー 1(1)
・青黒コントロール(ヤソコン) 1(1)
・エスパーコントロール 1(1)
・トリココントロール 1
・赤緑黒ミッドレンジ 2(1)
・緑白黒ミッドレンジ 1(1)
・エスパーミッドレンジ 1
・ゴルガリドレッジ 1
・白単オーラ 1
・白黒人間 1
――――――――――――――
計 29
今回は実に多様な結果となりました。まず目を引くのは信心・スライ・バーンと形こそ違うものの赤系のデッキが台頭してきたことです。「ライフを狙う」という明確な目的をもって構築されたこれらのデッキは、《思考囲い》《地下世界の人脈》といったライフをリソースとするカードを使う黒系に対して有利に戦うことができます。
逆にサイド後は厳しい戦いを強いられます。スライは《悲哀まみれ》《ファリカの療法》、バーンなら《強迫》《死の大魔術師の杖》等、黒単側も明確に弱点をカバーしてくるので、プレイングや引きが重要になってきます。そういった不安定な要素もあり、残念ながら今回はTOP8に一人も残れませんでした。
黒系はコントロールは相変わらずの人気と勝率です。タッチ緑したものは減り、安定の黒単とカードパワーのオルゾフに落ち着いたようです。
個人的に驚いたのは緑多色ミッドレンジの減少と青単の不在です。どちらもデッキパワーは高いものの、固定パーツが多いことや柔軟性に乏しいことから、黒単を避けるために減ったと考えられます。
そんな中でベスト4に残ったナヤ・プレインズウォーカーが印象的でした。
《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》といった固定パーツを抜き、《岩への繋ぎ止め》《神々の憤怒》等の除去で盤面をコントロールして大量のプレインズウォーカーでゲームを決める構成です。環境初期にプロプレイヤーのBrad Nelsonが使ったナヤコントロールに似ており、「ニクスへの旅」からは《英雄の導師、アジャニ》を採用しさらなるアドバンテージを得ることに一役買っています。
優勝したモロフジさんの「ヤソコン」もそうですが、こうしたメタ外のデッキが結果を残すのは非常に見ていて楽しいものがありますね。「『黒単』の強さに飽きた」という方も、是非いろいろ模索してみてください。
次のイベントは6月29日に行われるモダンイベントデッキ争奪戦です(フォーマットはスタンダードです)。イベントデッキをゲットし、これを機に盛り上がっているモダンの大会へ参加してはいかがでしょうか?また、7月は「マジック2015」の発売も行われます。新しいカードでメタゲームが変化するのも楽しみですね!
それでは、これからもカードショップばぶるすをよろしくお願いします!
(ライター・カルパチ)
モロフジ(青黒コントロール)VS つぅ(ナヤ・プレインズウォーカー)
諸藤 拓馬。トーナメントプレイヤーなら誰もが知っているであろう、2005年日本王者兼世界王者である。近年では地元のPTQや国内のグランプリ等に精力的に参加し、コンスタントに入賞を果たすなど活躍している。
オーナーのばぶるす氏とも親交があり、休日トーナメントにも良く顔を出している。
こうした強豪トーナメントプレイヤーと対戦できるのも、カードショップばぶるすの魅力の一つなのだ。
対するつぅ(本人の意向によりHNで失礼します)は、ラヴニカブロックからマジックを始めたプレイヤーであり、福岡では少ない女性プレイヤーの一人である。ナヤカラーと天使をこよなく愛し、今回は独自の調整を施した
「ナヤ・プレインズウォーカー」でここまで勝ち上がってきた。
見せつけられるのは古豪の実力か、若きデッキ愛か。準決勝の一戦をお届けしよう。
1戦目
先攻のつぅがワンマリガンし、土地をタップイン。モロフジはキープしたものの1ターン目のセットランドを悩む。小考ののち《沼》《思考囲い》からゲーム開始。
2枚の《岩への繋ぎ止め》、《歓楽者ゼナゴス》、《セレズニアの魔除け》、土地という手札から《セレズニアの魔除け》を落とす。
唯一の攻め手を落とされてしまったつぅだが、土地が止まることもなく4ターン目には
《ゼナゴス》をキャスト。これは《解消》される。
ならば、と次のターンには《紅蓮の達人チャンドラ》を唱えてみるもののこれも《中略》で
打ち消され、苦しい展開。モロフジは《思考を築く者、ジェイス》のマイナス能力を利用し
《変わり谷》《英雄の破滅》を手に入れる。
つぅが占術土地のみでターンを終えた返しにモロフジは《予知するスフィンクス》をキャスト。巷では「Tap it」などと揶揄されているこのクリーチャーであるが除去耐性は非常に高く、
つぅの手札に残した《岩への繋ぎ止め》ももちろんケアできている。
このままでは場を完全に掌握されていまうつぅはモロフジのターンエンドに《セレズニアの魔除け》でトークンを生成。自分のターンに《岩への繋ぎ止め》でスフィンクスを「Tap it」させると再びの《セレズニアの魔除け》でトークンをパンプアップしジェイスの忠誠度をゼロにすることに成功。代わりに手札は《岩への繋ぎ止め》1枚のみと寂しいものになってしまった。
ジェイスを落とされたモロフジはスフィンクスで殴り返し、スフィンクス2号機を投下。非常に厳しい状態になってしまったつぅ、止まるわけにもいかず2号機を《繋ぎ止め》「Tap it」しトークンでアタックするが、未だ16もあるモロフジのライフが遠い。トップした《ロクソドンの強打者》を追加してみるもこの場では少々頼りない。
モロフジはスフィンクス2体でアタックし「占術3」を2回。ライブラリーを掘りに掘り、遠い未来を一気に予知する。
返しのロクソドンと兵士トークンのアタックもジェイスで手に入れた《英雄の破滅》と《変わり谷》ブロックでいなすと、戦場はスフィンクス2体のみに。再び6点パンチの後、つぅがトップデッキした《嵐の息吹のドラゴン》すらも予知していた《解消》で打ち消してしまった。
モロフジ1-0つぅ
ゲーム開始前は得意のトラッシュトークを続けていたモロフジだが、サイドボーディングの際は言葉少なである。メタ外のデッキということでお互い有効牌を真剣に考えているようだ。
2戦目
お互い7枚をキープ。モロフジの2ターン目エンド時につぅが《セレズニアの魔除け》で兵士トークンで仕掛けると、これが解決される。続く《ロクソドンの強打者》《オレスコスの王、ブリマーズ》《霧裂きのハイドラ》はそれぞれ《破滅の刃》《本質の散乱》《究極の価格》で対処されるが、兵士が地道に2点クロックを刻んでいく。
脅威を対処し続けているモロフジだが、土地が詰まり気味な上にタップイン多めで中々2アクション以上を取ることができない。《ブリマーズ》2体目を《解消》し、何とか5マナまで伸ばして《漸増爆弾》を2枚並べるころにはライフが6まで減ってしまっていた。
兵士トークンを爆弾で対処されると、このタップアウトの隙につぅは《軍勢の集結》を通す。
クリーチャー以外のパーマネント処理を打ち消しと《漸増爆弾》に頼っている青黒に対して非常に強いカードである。対処できる《爆弾》こそあるものの、残りライフに対してカウンターを貯めていくにはあまりにも遅い。
…しかし、ここで諦めているようでは強者は務まらない。手札と場を逡巡したモロフジは、
ここから勝つプランを模索し始めた。
まずは《予知するスフィンクス》をキャストすると、相手の出方を伺う。これに飛んできた
《岩への繋ぎ止め》は呪禁で回避し爆弾への《払拭の光》は対応して爆発させこのターンをしのぐ。
次なるターン、スフィンクスでアタック(残15)した後には2体目をキャスト。
ここにきて1ゲーム目と同じく2体のスフィンクスを成立させ戦場をコントロールし始める。
つぅも再び《繋ぎ止め》でスフィンクスを寝かせるとトークン3体でアタック。モロフジの残りライフは3である。
翌ターンは《変わり谷》セットと共に《思考を築く者、ジェイス》を即座にプラスし、スフィンクス1体だけでアタック(残12)。返しでつぅは《払拭の光》で《ジェイス》を消しばすと、大量のトークンで次のターンには決着をつける構えを見せる。
しかしモロフジは再び《ジェイス》を唱えてプラス能力を使用。スフィンクス2体でアタックし、つぅのライフを6にする!5ターン前までは絶体絶命だったはずの場が、気づけば相手の喉首を掻き切ろうとしているのだ。
トークンは対処できている。厄介なハイドラも谷でブロックできる。あのクリーチャーさえ来なければ…
そう言いながらモロフジはターンを返した。
…つぅのライブラリートップから急襲してきたのは《嵐の息吹のドラゴン》。
モロフジ1-1つぅ
3戦目
後手のつぅが土地6→土地1となってしまいダブルマリガン。モロフジがその隙を逃すはずもなく、2ターン目《漸増爆弾》を置いて次のターンから《変わり谷》でクロックを刻み始める。
途中に浮き2マナしかないところで《歓楽者ゼナゴス》を通してしまいひやりとするが、先手の利もありゼナゴスはトークンを2体生んで爆発四散。
そして再びモロフジの場に降り立つ《スフィンクス》。
タップアウトの隙につぅは《紅蓮の達人チャンドラ》を通しモロフジのライフを9まで
落とすが、返しに谷とスフィンクスの攻撃によりこれまた退場。残ったトークンも1体除去された上、引いてくるのは除去ばかりでスフィンクスを要するモロフジの手札と交換することしかできない。
マリガン分のリソースが足りない。
何とかライフを5まで減らし、ギリギリのタイミングで《英雄の導師、アジャニ》を叩き付けてみるものの、モロフジはしっかり《解消》を予知していたのだった。
モロフジ2-1つぅ
モロフジは後に第2ゲームを「勝っていた」と言う。ラスト前ターンにスフィンクスを1体立たせておけば相手を倒すターンは1ターン伸びるが、トップに積んだ《破滅の刃》《中略》でドラゴンを対処できていたとのことだ。
苦しいゲームであったし明確なミスとは言えない。マッチ自体は勝利した。それでも負けを反省しミスを減らしていくこと。彼の強さの一端が垣間見えるゲームだった。
(決勝)
モロフジ(青黒コントロール)VSスエマツ(オルゾフコントロール)
前回のGPT台北を勝ち抜いたスエマツ。今回もまた当然のように決勝の席についている。筆者が「もうスエマツさんの記事書き飽きました」と茶化すと、得意げに微笑むその姿がまたにくい。話がそれてしまったがこの男の実力は本物である。
しかし、今回の決勝の相手は世界王者・諸藤拓馬。これ以上ラスボスにふさわしいプレイヤーもそうはいないだろう。スエマツは彼を打ち倒しさらなる高みへ登り詰められるのか。果たして。
1戦目
スイスラウンド時の順位によりスエマツが先攻。2ターン連続で「占術」土地を置き不要牌を下に送っていくが、なんと3ターン目には土地がストップしてしまう。
返す刀でモロフジは「なんもないけんねー」と言いつつ
《悪夢の織り手、アショク》をキャスト。このプラス能力によりスエマツのライブラリーから《オレスコスの王、ブリマーズ》を含む3枚を強奪する。
返しでもまだ土地を引かないスエマツが《思考囲い》を唱えると、《漸増爆弾》《解消》《英雄の破滅》《家畜化》《歪んだ体型》《思考を築く者、ジェイス》
という豪華絢爛なラインナップ。ここから《解消》を落とし、土地を引いた時に《英雄の破滅》でアショクを落とせるようにした。
モロフジは占術土地を引き込みカードを下に送ると、アショクのマイナス能力により《ブリマーズ》を配下に引き入れる。これはスエマツの《究極の価格》によって葬られるが、次のターンはアショクで《ヴィズコーパの血男爵》をめくるとともに《ジェイス》を投下、マイナス能力で2枚目のジェイスを手に入れる。
ここで土地を引けないと完全終了してしまうスエマツはドロー後大きくため息をつくと、
《変わり谷》セットと《英雄の破滅》をアショクに。どうやら最悪の事態は免れたようだ。
ここから土地を引き始めたスエマツ。モロフジが《漸増爆弾》とジェイスのプラスだけで終えた返しには土地と《英雄の破滅》、追加のジェイス(プラス)、の返しにも《ヴィズコーパの血男爵》を展開とデッキのエンジンをかけ始める。
それとは対照的にここまで初手から土地ばかり引いてしまっているモロフジ。ジェイスのマイナスを使ってみるものの土地が3枚めくれ「こんなことってあると?」と愚痴を漏らす。
血男爵のアタックには《変わり谷》2体で対応するが、スエマツは血男爵2体目をキャスト。まだまだ手札は高カロリーなようだ。
再びモロフジのターン、ジェイスのマイナス能力は《アショク》《ジェイス》《好機》と今度はしっかり呪文をめくる。ここから前者2枚を手に入れたモロフジは《思考囲い》でスエマツを手札を確認。
《太陽の勇者、エルズペス》、《払拭の光》、《ブリマーズ》。ここからモロフジは《エルズペス》を落として占術土地で不要牌を下に送りターンを返した。
これでは《漸増爆弾》が追放されてしまうためプレイミスではないのか?と思った筆者をよそにモロフジは思案を巡らせている。予定調和的に爆弾が追放されると血男爵の攻撃でジェイスは落とされ、いよいよ窮地に。
そして訪れた10ターン目、「ここでスフィンクスを引かんと始まらんけん」と言いながら
ライブラリートップをめくると、そこには《予知するスフィンクス》!!
思わずギャラリーからどよめきが起きる。
そしてここからはモロフジワールドが始まる。スフィンクスをブロッカーに立たせたまま
アショク、ジェイスを順に展開。アショクこそ《英雄の破滅》されるがスエマツの《冒涜の悪魔》にも《英雄の破滅》できっちりお返し。
3/5の青のクリーチャーに対しては4/4プロテクション(白)(黒)も中々突破できず、ライフゲイン装置と化した血男爵が淡々と殴る展開。ライフは40を超えたがモロフジ自身にはダメージが入らず、スフィンクスの2体目が出ると攻撃はピタリと止まってしまった。
場を盤石にしたモロフジはスフィンクス1体でアタックし、反撃の狼煙を上げる。
返しでアタックしてきた血男爵はスフィンクスと谷でブロックし、谷に飛んできた除去には
《解消》を合わせる好プレイ。ついに血男爵を落とすことに成功する。
そして、現れる《波使い》と7体のトークン。
ここまでに除去を使い切ってしまったスエマツの40近いライフは、わずか2ターンで波に飲まれてしまった。
モロフジ1-0スエマツ
不可解な予言とトップデッキにざわめきが収まらないギャラリーとスエマツをよそに、モロフジは淡々とサイドボードを行う。後で筆者が計算を行ってみたところ、あのターンにスフィンクスをトップできる確率は約66%。あの時点でモロフジはそれすら計算していたのだろうか。運さえ味方につけ有言実行してみせるこの男の実力、計り知れない。
2戦目
波に乗ったモロフジワールドはスエマツをも飲み込んでしまう。すなわち先手ダブルマリガンである。それでも《マナの合流点》《平地》《幽霊議員オブゼダート》《地下世界の人脈》《ブリマーズ》という5枚にしては上々のハンドをキープした。
が、1ゲーム目の再現のように土地は2ターンでピタリと止まってしまう。
その間モロフジは《変わり谷》でアタックをし続ける。
6ターン目にはようやく土地を引くものの、それは黒マナが出ない《変わり谷》。
仕方なく《ブリマーズ》を出すがこれは即座に《究極の価格》される。
次のドローも《変わり谷》、次のドローも《平地》と全く黒マナを引けないスエマツのエンド時にモロフジは《好機》。ここで大量のカードを引くと、ゲームの大勢はほぼ決まってしまった。
手札から《思考を築く者、ジェイス》、《真髄の針》(エルズペスを指定)、《漸増爆弾》、《予知するスフィンクス》と脅威を連打。
この後も《平地》《平地》と引き続け、2枚目の黒マナにたどり着けず盤面も完全に掌握されてしまったスエマツ。確かな彼の実力をもってしても、モロフジワールドを打ち崩すことはできなかった。
モロフジ2-0スエマツ
カードショップばぶるす・GPTシドニー優勝はモロフジタクマ!
~GPTシドニーメタゲーム分析~
デッキ分布(()内はTOP8)
・赤信心タッチx 3
・赤スライ 3
・バーン 3
・オルゾフコントロール 3(1)
・黒単コントロール 3(1)
・黒(ラクドス)アグロ 2(1)
・ナヤ・プレインズウォーカー 1(1)
・青黒コントロール(ヤソコン) 1(1)
・エスパーコントロール 1(1)
・トリココントロール 1
・赤緑黒ミッドレンジ 2(1)
・緑白黒ミッドレンジ 1(1)
・エスパーミッドレンジ 1
・ゴルガリドレッジ 1
・白単オーラ 1
・白黒人間 1
――――――――――――――
計 29
今回は実に多様な結果となりました。まず目を引くのは信心・スライ・バーンと形こそ違うものの赤系のデッキが台頭してきたことです。「ライフを狙う」という明確な目的をもって構築されたこれらのデッキは、《思考囲い》《地下世界の人脈》といったライフをリソースとするカードを使う黒系に対して有利に戦うことができます。
逆にサイド後は厳しい戦いを強いられます。スライは《悲哀まみれ》《ファリカの療法》、バーンなら《強迫》《死の大魔術師の杖》等、黒単側も明確に弱点をカバーしてくるので、プレイングや引きが重要になってきます。そういった不安定な要素もあり、残念ながら今回はTOP8に一人も残れませんでした。
黒系はコントロールは相変わらずの人気と勝率です。タッチ緑したものは減り、安定の黒単とカードパワーのオルゾフに落ち着いたようです。
個人的に驚いたのは緑多色ミッドレンジの減少と青単の不在です。どちらもデッキパワーは高いものの、固定パーツが多いことや柔軟性に乏しいことから、黒単を避けるために減ったと考えられます。
そんな中でベスト4に残ったナヤ・プレインズウォーカーが印象的でした。
《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》といった固定パーツを抜き、《岩への繋ぎ止め》《神々の憤怒》等の除去で盤面をコントロールして大量のプレインズウォーカーでゲームを決める構成です。環境初期にプロプレイヤーのBrad Nelsonが使ったナヤコントロールに似ており、「ニクスへの旅」からは《英雄の導師、アジャニ》を採用しさらなるアドバンテージを得ることに一役買っています。
優勝したモロフジさんの「ヤソコン」もそうですが、こうしたメタ外のデッキが結果を残すのは非常に見ていて楽しいものがありますね。「『黒単』の強さに飽きた」という方も、是非いろいろ模索してみてください。
次のイベントは6月29日に行われるモダンイベントデッキ争奪戦です(フォーマットはスタンダードです)。イベントデッキをゲットし、これを機に盛り上がっているモダンの大会へ参加してはいかがでしょうか?また、7月は「マジック2015」の発売も行われます。新しいカードでメタゲームが変化するのも楽しみですね!
それでは、これからもカードショップばぶるすをよろしくお願いします!
(ライター・カルパチ)
【MTG GPTシドニー】
2014年6月16日 TCG全般2014/6/22(日): 定員48名
受付:当日10:30~11:00(要デッキ登録)
参加費:1000円
フォーマット:スタンダード
優勝特典:GPシドニー2bye 上位者にパック
簡易ですが宜しくお願い致します。
受付:当日10:30~11:00(要デッキ登録)
参加費:1000円
フォーマット:スタンダード
優勝特典:GPシドニー2bye 上位者にパック
簡易ですが宜しくお願い致します。
【コンスピラシーBOX争奪戦結果】
2014年6月15日 TCG全般本日参加者20名・スタンダードで行われた争奪戦は
黒t白コントロールを駆る イシハラタカシさんの優勝でした!
商品の1BOXに加えB.W.P13ポイント獲得おめでとうございます!
来週はGPTシドニーです。
どうぞ宜しくお願いします。
コンスピラシー戦略記事―――「策略」をめぐらせよう
2014年6月10日 TCG全般ご無沙汰しています、カルパチです。
前回のカバレージは好評を頂いてありがとうございました。
今回は6月6日に発売されたドラフトセット「コンスピラシー」の記事を
書かせていただきます。
今回の記事を書くにあたって、友人並びにばぶるすにて
一緒にドラフトしていただいた方には多大なる感謝を申し上げます。
■この環境について
・多人数戦であること
まず前提として多人数戦であるというのが他のドラフトとは大きく違う要素です。
単純に考えれば対戦相手が3人(=ライフ60点)になっているので、
1人で全員を倒そうとするのは非常に骨が折れることでしょう。
また、多人数戦特有の「ヘイト」も考えなければなりません。
簡単に説明すると、一人だけ有利な状況になったり他のプレイヤーに対して
多くの妨害をしているプレイヤーは周りに敵を作りやすいということです。
こうした行為は周りのプレイヤーの「ヘイト値を高める」結果になってしまい、
3人全員を敵に回してしまうと一瞬で袋叩きにあってしまいます。
なので、「できるだけ敵を作らないこと」というのが多人数戦のセオリーです。
「あの強いクリーチャー倒すからこっちを攻撃しないでくれ」
「あれ打ち消してくれたら殴らないよ」などといった政治的駆け引きをするためにも、
できるだけ対戦相手を敵に回さないようにゲームを進めていきましょう。
…というのはあくまで前提の話です。リソースが限られている通常の多人数戦では上記の
ような政治的駆け引きが行われやすいですが、この「コンスピラシー」では
非常に強力なデッキができて暴れまわるようなことも珍しくありません。
それが「策略カード」の存在なのです。
・策略カード
前置きが長くなってしまいましたが、この環境のキモとなる部分がこの策略カードです。
ゲーム開始時に効果を発揮しアドバンテージを得られるものや、
秘密裏にカード名を1つ指定し、そのカードが恩恵を得られるというもの。
これらはデッキとは別の統率者領域においた状態で開始され、任意のタイミングで公開することでいつでも恩恵を得られます。
使用枚数に制限はなく、取れた分をどれだけ使っても構いません。
コモンには
・指定したカード名のマナコストが1下がる《ブレイゴの好意》
・+1/+1カウンターが1個乗って出てくる《ムッツィオの準備》
・速攻をつける《即時行動》他
など地味なカードが多いですが、それが何枚も使えるとなると話は別です。
仮にこれら全て《トカゲ人間の戦士》を指定すると3マナ5/3速攻!
《スキジック》もびっくりのスペックです。
アンコモン以上になってくると豪快にアドバンテージをとるものも多く、
・ライブラリーから同名カードをサーチする《秘密の召喚》
・インスタントかソーサリーをコピーする《一石二鳥》
・おまけで1ドローがついてくる《反復分析》他
など、唱えるだけで簡単に有利をつけられます。
《走り回るトカゲ》を《秘密の召喚》して「戦隊のトカゲ」にしたり、《マナ噴出》を《一石二鳥》して大量のマナから《走り回るトカゲ》を多重キッカーする「トカゲバーン」戦略など、
さすがトカゲ…もとい、策略カードの強さがうかがえます。
より多くの恩恵にあずかれるよう、策略カードは積極的にピックしていくことを
おすすめします。またカード名を指定するものが多いので、策略カードを取ったら
同名カードを集めると何倍もの力を発揮できます。
続いてはこの環境の主な戦略(アーキタイプ)です。
■同名カード固め取り戦略
この環境は特殊セットであり、カードが全210種類と
昨今の大型セットに比べやや少なくなっています。
(例:「テーロス」基本土地以外229種類 「モダンマスターズ」229種類)
さらに通常のパックの基本土地枠である部分には「策略カード」か「ドラフト用のアーティファクトクリーチャー」が25種類存在するため、通常のカードは185種類しかありません。
通常コモン枠に限って言えば80種類だけです。そのため、8人ドラフトの場合は
コモン各種類約3枚前後のカードが出現することになります。
(公式記事http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0010744/より)
先ほども述べたように、策略カードを主体としたドラフトでは
同名カードをかき集めることが大事です。
色やカードパワーよりも何よりも
「策略を早く取り、効果を生かすこと」
「流れてくるカードの種類と枚数」に気を使いましょう。
コスト軽減なら重めのカードを、クリーチャー強化なら軽めのカードを、といった具合です。とりあえず同名カードを集めておいて後で策略を取るということもできますが、
一周するのが期待できないことや、噛み合わない場合もあるので
先に策略を取ってしまうのがおすすめです。
安く取れるカードの指針ですが、別枠に存在するアーティファクト・クリーチャーたちや
除去が強いこともあってコモンのクリーチャーたち(多重キッカー持ちや土地サイクリング持ち)は結構流れてきやすいです。また防衛持ちも流れてきやすい上、《孔の歩哨》《覚醒石のガーゴイル》《戦争売りの戦車》といったサブプランも用意されているので狙ってみてもよいでしょう。
■カードパワー戦略
策略が取れなかった時に使う、いわば通常のデッキです。
通常のドラフトと変わりませんが、指針となる新キーワード能力を紹介しておきます。
・廃位
「このクリーチャーが最多あるいは最多と同点のライフを持つプレイヤーを攻撃するたび、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。」という能力。青・黒・赤に割り当てられています。
ライフが一番多いプレイヤーを咎めるようなデザインであり、卓の均衡を保ちつつゲームが進んでいく(膠着しない)要素といえます。
戦闘が有利になりますし、他のプレイヤーとの交渉の種にもなるので、
攻めを重視したデッキなら沢山欲しいところです。
・議決
「各プレイヤー間で投票を行い、そのカードの挙動を選択する」という一風変わったデザインのカード群です。白・青・黒に割り当てられています。
これらを使う場合はなるべく「敵と呼べるプレイヤー」が少ない状態でプレイするのが
望ましいですね。敵が多いと望まない挙動に投票され、恩恵を得にくいこともあります。
使い方は難しいですが、割り当て色がやや防御的なカラーリングのため
自然と有利な状態でプレイできることが多いと思います。
・協議
「各プレイヤーのライブラリーの一番上を公開し、公開された土地でないカード1枚につきトークンやマナを出したりした後各プレイヤーはカードを1枚引く」という能力。白・緑に割り当てられています。
めくったカードが呪文の場合は相手にアドバンテージを与えてしまいますが、その分こち
らもより多く恩恵を得られます。効果がランダムなので安定はしにくいですが、ハマった時は相手に引かせたカード3枚分以上の働きをすることもあるので使っていて楽しいカード群です。最悪でも1ドローはできるので土地が事故っている時などにも便利です。
・機械たち
パックを開けた時、レアカードの後ろに入っているドラフト時に特殊な能力を発揮するアーティファクト・クリーチャーたちです。ピックする際に表向きで公開し、その後のドラフトやゲームを有利に進めてくれるような能力を持っています。
《歯車式司書》等、とりあえずピックしておいて後で使えるカードもあるので、ここぞというタイミングで強いカードを取ったり同名カードをカットしたりするのにも役立ちます。
■コンボ戦略
卓全体のカードが弱かったり、特定のレアカードが合わさったときにのみ組める戦略です。最初から狙うのはおすすめしませんが、ゲームを楽しみたい方はぜひチャレンジしてみて欲しいですね。策略カードや機械たちのバックアップもあるのでコンボパーツ自体は意外と集めやすいと感じました。
例
・《猟場番》+《狂気の祭壇》+フィニッシャー
・《ディミーアのドッペルゲンガ―》+《触れられざる者フェイジ》
・《鏡の大魔術師》+《占骨術》
等々…
この他にも色々あると思うので、新しい発見があったら是非ご報告を!
さて、ざっくりと戦略を紹介させていただきましたがまだまだ奥が深いこの環境。
普段トーナメントマジックに勤しんでいる人たちも、この機会に策略を巡らせてみてはいかがでしょうか?
剥いて嬉しい《もみ消し》《議会の採決》《ダク・フェイデン》もあり
ぜひ遊び倒したいところですね!
(ライター:カルパチ)
【ばぶるす通販部より】
2014年6月3日 TCG全般フォイルカードの登録を少しずつですが始めました。
http://baburusuonline.ocnk.net/product-list/388
正直登録しきれていないカードがまだまだありますので
定期的にチェックして頂けると助かります。
叉、お探しのカード等ありましたら1枚からお探し致しますので
お気軽にお問い合わせ下さい。
http://baburusuonline.ocnk.net/product-list/388
正直登録しきれていないカードがまだまだありますので
定期的にチェックして頂けると助かります。
叉、お探しのカード等ありましたら1枚からお探し致しますので
お気軽にお問い合わせ下さい。